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量子ドット太陽電池の実用化に向けた最新研究開発動向
〜材料・界面制御による高効率化から、
量子ドットインク・印刷技術による大面積化と低コスト製造まで〜

12月21日(月)
電気通信大学 大学院情報理工学研究科
基盤理工学専攻 教授
沈 青(しん せい) 氏
量子ドット太陽電池は、粒径による光吸収特性の制御や溶液・印刷プロセスによる低コスト製造が期待される次世代光電変換技術である。
本講演では、PbSを中心に、ペロブスカイトやAgBiS2量子ドット太陽電池の研究動向を紹介し、表面・界面制御と伝導型制御による高効率化を解説する。さらに、安定量子ドットインクの開発と印刷技術による大面積モジュールへの展開事例を紹介する。最後に、長期安定性、量産化・製造コスト、環境・安全性、鉛フリー材料の課題を整理し、建材一体型・フレキシブル太陽電池への応用と事業展開を展望する。
1.量子ドット太陽電池の特徴と最新研究開発動向
(1)量子ドットの特徴と太陽電池への応用
(2)量子ドット太陽電池の高効率化の可能性と多重励起子生成
(3)PbS量子ドット太陽電池の高効率化と最新研究開発動向
(4)ペロブスカイトおよびAgBiS2量子ドット太陽電池の研究開発動向
2.材料・表面・界面制御による量子ドット太陽電池の高効率化
(1)量子ドット表面の欠陥制御とパッシベーション技術
(2)量子ドット間の電荷輸送・再結合の制御
(3)量子ドットと電子輸送層・正孔輸送層との界面制御
(4)三界面の協調制御による高効率化
3.量子ドットの伝導型制御と導電性量子ドットインクの開発
(1)PbS量子ドットのn型・p型伝導制御
(2)全無機リガンドを用いたp型量子ドットインクの開発
(3)p型量子ドットインクの太陽電池への応用
(4)n型・p型量子ドットを利用した新しい接合構造と高効率化への展開
4.安定量子ドットインクと印刷プロセスによる低コスト製造
(1)大面積化に向けた量子ドットインクの課題
(2)溶液化学・表面制御による安定量子ドットインクの開発
(3)印刷プロセスによる均一・大面積量子ドット薄膜の形成
(4)低温・溶液プロセスによる製造工程の簡素化と低コスト化
5.量子ドット太陽電池の大面積化と高効率モジュール開発
(1)小面積セルから大面積モジュールへの展開
(2)大面積印刷薄膜の欠陥制御と電荷収集効率の向上
(3)変換効率10.0%を達成した大面積モジュールの研究開発事例
(4)大面積化に伴う効率低下の抑制と製造再現性の向上
6.量子ドット太陽電池の実用化・社会実装に向けた課題と展望
(1)高効率化・大面積化・長期安定性の両立に向けた技術課題
(2)量子ドットインクの量産技術、印刷製造コストの削減と産業化への課題
(3)Pb系量子ドットの環境・安全性とAgBiS2など鉛フリー材料の可能性
(4)建材一体型・フレキシブル太陽電池などの応用分野と今後の事業展開
7.質疑応答/名刺交換


1987年 中国南京大学物理学科卒業、1989年 同大学大学院修士課程修了。1995年 東京大学大学院博士課程修了、博士(工学)。東京大学助手を経て、1996年電気通信大学に着任。2013年 准教授、2016年より教授。専門は、半導体ナノ材料・光機能材料の光物性と光電変換。量子ドットやペロブスカイトなどの次世代半導体材料を中心に、光励起キャリアダイナミクスの解明、表面・界面制御、太陽電池・発光デバイスの高性能化に関する研究を進めている。特に、PbS量子ドット太陽電池の高効率化に関する研究で変換効率15.45%を達成。近年は、量子ドットの伝導型制御、全無機リガンドを用いた導電性量子ドットインクの開発、印刷技術による太陽電池の大面積化と低コスト製造に取り組んでいる。1997年 第19回応用物理学会賞(奨励賞)、2014年 応用物理学会女性研究者研究業績賞などを受賞。
