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清水会の地域密着型M&A-瀬戸際の病院を、なぜ買ったのか-

10月20日(火)
医療法人清水会 会長
清水 鴻一郎(しみず こういちろう) 氏
医療法人清水会 副理事長
清水 幹久(しみず みきひさ) 氏
病院・医療業の後継者不在率は6割を超え、1院だけで生き残ることが難しい時代です。本講演では、債務超過に陥った地方の中小病院を医療法人清水会がM&Aで迎え入れ、時間をかけて再建に導いた実例をお話しします。財務諸表の向こう側に答えがあり、その先に見えてくるのは組織の文化です。単なる規模拡大がリスクとなる中、なぜこの1件を選び、買う側・譲る側双方にどんなメリットがあったのか、PMIの実際まで経営者自らの視点で解説します。地域医療を担う経営者にとって、実践的な知見をお届けします。
1.清水会グループの概要とM&Aの背景
-京都清水メディケアシステムグループの全体像
2.先方の経営危機とM&A打診の経緯
-買収先医療法人の債務超過・自主再建の限界、なぜ「売る」という決断に至ったか
-LOI(基本合意書)締結までの水面下の調整
3.受諾判断と実務-交渉からクロージングまで
-「56床」「稼働率60%割れ」「人件費率60%超」-財務・非財務DDで見えた実態
-バリュエーション(企業価値評価)とスキーム選択(合併/事業譲渡/出資持分譲渡)の勘所
-なぜ受け入れたのか-本院とエリアが被らない地理的補完性、個人保証リスクの引き受け
-「決断は早く、統合は時間をかけて」というスピード感のバランス
4.買収後のPMI(経営統合プロセス)-相手の文化を尊重した「融合型」再建
-財務諸表の向こう側に、必ず答えがある-そして、その先に見えてくるのが「文化」
-「リストラ、ゼロ」-相手の文化・誇りを尊重した自然減による人員適正化
-キーパーソン(医師・看護師長クラス)の離反防止、経営陣の処遇設計
-段階的な清水会文化への融合-「見える化」と病床再編(回復期リハビリ特化)
5.再建の成果と組織活性化
-「マイナス1000万円→黒字化、3年」-月次キャッシュフローの実際
-「25人中10人」-新人職員配属に見る組織活性化の証
-人事交流による相乗効果、譲渡側トップのその後の処遇
6.今後の展望-清水会が目指す地域医療グループ像
-「単独病院では生き残れない」-国の社会保障政策・地域医療構想が向かう先
-「エリアを抑える」-買う側のメリットは規模拡大ではなく面としての地域戦略
-回復期リハビリ拠点としての地域戦略、次なるM&A構想
-2026年医療法改正(医師偏在対策)を踏まえた次の一手
7.質疑応答


1973年大阪医科大(現 大阪医科薬科大学)卒、京都大学医学部脳神経外科入局。80年、大阪医科大学大学院博士課程修了。米国シカゴ大に日本臨床薬理学会 海外研修員として2年間の留学後、大阪医科大脳神経外科講師、助教授(現 准教授)を経て、88年に清水病院(現 京都リハビリテーション病院)院長に就任。1993年京都府議会議員に当選。その後64床の小病院のバックアップ機能の強化を目的に2000年導入の介護保険新設に対応し1999年、2001年と立て続けに介護保健施設を新設。2002年医療法人清水会理事長に就任。更なる医療と介護の連携を目指し社会福祉法人弥勒会を継承し、2003年井手町高齢者総合福祉センター(特養等)を設立。その後特別養護老人ホームを3カ所に展開。2005年衆議院議員当選(自民党)。厚生労働委員会に所属。社会医療法人制度設立などに尽力。2015年病院機能を急性期から回復期リハビリテーションに特化し、京都リハビリテーション病院を開設。同敷地内に老健、特養を併設。2026年7月医療法人社団優久会(透析クリニック、腎臓疾患専門クリニック)をM&A。優久会理事長に就任、清水会会長、京都清水メディケアシステム会長。

1977年12月5日、京都府生まれ。幼少期に米国シカゴで生活後、京都に帰国。医学部中退後、衆議院議員事務所に所属し医療政策の立案等に携わる。帰郷後、昭和28年創業の医療法人清水会(現:京都清水メディケアシステム)に入職。急激に膨大したグループ各施設にICT化、DX化を導入し、経営の効率化、見える化を主導。病院のM&Aに関しては具体的な作業を担当。今回の優久会M&Aに関しても経営統合の具体的作業を担う。グループ事業の安定運営に寄与。
