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転院調整プロセスデータ

9月10日(木)
藤沢市民病院 副院長/外科主任部長
山岸 茂(やまぎし しげる) 氏
地域包括ケアシステムの重要性が高まる中で、地域ごとに多様な医療・介護ネットワークが構築されている。湘南東部二次医療圏では、クラウド型地域医療情報連携ネットワーク(地連NW)を湘南病院連携協議会(協議会)が運営している。本講演では、地連NW構築に至る経緯と、その運営を担う協議会の役割を紹介する。さらに、全国で展開している地連NWの位置づけと、厚生労働省が推進する全国医療情報プラットフォームとの棲み分けについて整理し、今後の地域医療・介護連携の一つのモデルを示したい。
1.地域医療連携における課題の抽出
2.課題を議論する場としての連携協議会の設立
3.クラウド型地域医療情報連携ネットワーク(地連NW)の導入と効果の確認
4.連携協議会の活動の紹介
5.地連NWの今後の展望
6.全国医療情報プラットフォームと地連NWの棲み分け
7.質疑応答
村田会湘南大庭病院 地域連携センター長
坂本 祥(さかもと しょう) 氏
転院調整DXは電話・FAXからの脱却による業務効率化に留まらず、これまでブラックボックスだった「調整プロセスデータ」という大きな価値を生み出した。本講演では、導入率96%を誇る湘南東部二次医療圏の先進事例を基に、NDBや病床機能報告等の既存統計では捉えられない転院目的、調整時間、転院不成立割合などの独自データを公開。本データは特定の医療ニーズの構造的課題や転院需給の激しい季節変動の実態を可視化し、データ駆動型の病院経営や新たな地域医療構想を強力にサポートする。さらにデータ欠損を防ぐ運用の妙や、データだけではない転院調整DXの思わぬ効果まで徹底解説する。
1.なぜ今、転院調整の「プロセスデータ」が必要なのか
(1)結果としての実績しか見えない既存統計の限界
(2)転院の目的、調整時間、不成立を追うプロセスデータの独自価値
(3)転院調整DXのシステム構成とワークフロー、電子カルテ情報共有型ネットワークとの違い
2.データ欠損率1%未満:高精度ログを網羅的に蓄積する「運用の妙」
(1)【患者同意】なぜシステム利用同意がスムーズに得られるのか
(2)【利用定着】二次医療圏内病院の導入率(96%)・利用率を高めた協議会の仕掛け
(3)【インセンティブ設計】実名開示と連動させた確実なクロージング手法
3.転院プロセスデータが解き明かす「地域医療のリアル」
(1)【効率性】システム導入で転院日数はどこまで縮まるか
(2)【転院目的】目的によって転院調整の難易度は違うのか
(3)【季節性】冬季の激しい需給逼迫と春季の患者減
(4)【転院不成立】調整の末に転院に至らない患者はどれほどいるか
4.転院プロセスデータの価値と活用
(1)「結果」を示す既存統計と「プロセス」が見える本データの比較
(2)持続可能な地域医療への貢献:医療費・介護給付費の削減、救急医療の逼迫抑制
(3)勘と経験に頼らない、データドリブンな病院経営戦略と地域医療構想への応用
5.データ分析だけではない:業務効率化の先にある転院調整DXの社会的価値
(1)地域内ベンチマーク効果がもたらす医療従事者の行動変容
(2)転院需給と危機意識のリアルタイム共有
(3)未来への展望:在宅・介護領域への水平展開、そして次世代AI調整支援の基盤データ
6.質疑応答


1995年東邦大学医学部卒業/1995年藤沢市民病院で初期研修/1997年横浜市大消化器腫瘍外科学入局(第2外科)/2000年から横浜市大病院・横浜市大市民総合医療センター勤務/2010年から藤沢市民病院外科/2023年現職(副院長、外科主任部長)
【主な資格】日本外科学会外科専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医、内視鏡外科学会技術認定医/ロボット支援手術プロクター、日本大腸肛門病学会専門医・指導医・評議員
主な役職:横浜市立大学客員准教授、藤沢市病院連携推進協議会 会長、湘南病院連携協議会 副会長

東京農工大学工学部卒業、同大学院工学府修了。国内外のグローバルテクノロジー企業勤務を経て、医療法人社団村田会に入職。
現在、村田会湘南大庭病院地域連携センター長、藤沢市病院連携推進協議会 副会長、湘南病院連携協議会務局。
