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医療DX/サイバーセキュリティの課題と展望〜医療環境・政策動向の変化を正しく理解し「次の一手」を探る〜

1月15日(木)
一般社団法人Health ISAC Japan
事務局長
江原 悠介(えはら ゆうすけ) 氏
2025年10月の高市内閣総理大臣の所信表明では、医療分野の財政安定や効率化、医療DX推進が強調されています。
2022年に厚労省が策定した「医療DX令和ビジョン2030」でも医療のデジタル化推進に加え、その安定的な環境維持に向けたサイバーセキュリティやAIガバナンスの整備がフォーカスされ、さらに2025年11月の経済安全保障推進会議では「医療」を基幹インフラに指定する方針にまで踏み込まれました。
ただ、これらの状況は数年前と比較してほぼ変化が見られないと言えます。こうした理由の主因は経済的なリソース不足が原因と説明されることが多いです。しかし、本当にそうでしょうか。例えばその問題が解決されれば、事態は一気に変わるのでしょうか?答えは「否」です。
こうした状況の構造的な原因は、本来「医療」という分野が、その国の近代化の中でどのように社会福祉制度として歴史的に形成され、国民に受容され、どのように現在に至ったのかを正しく理解しなければ、真に把握はできません。
本講演では、明治以降の国内医療の近代化の変遷を踏まえつつ、現在に至るまでの医療環境・政策動向の変化を整理したうえで、現在の医療DX/サイバーセキュリティを阻む課題を明確化し、その解決に向けた<次の一手>を整理します。そのうえで、どのような医療DX/サイバーセキュリティの展望が求められるかについて解説を行う。
1.近代日本以降の医療制度、及びそれに対してIT革命がもたらした影響
2.IT革命から医療DXに至るまでの国内医療機関を取り巻く状況の変化
2-1.セキュリティリスクからサイバーリスクへ
2-2.国内関連政策の変化・動向
3.国内医療機関が直面するDX/サイバーセキュリティ浸透を阻む構造的な課題
4.本来の課題に見る今後の展望
5.質疑応答


四病院団体協議会や全国保団連、全老健、ドック学会、日本保険薬局協会(NHpA)等の医療関係団体、または医療ITベンダと共同でのセキュリティ調査・レポーティング活動、各種セミナー講演、国内の医療機関等へのセキュリティパーソナルアドバイス等を通して、国内ヘルスケア分野のセキュリティ向上に向けた教育・啓発活動を行う。さらに、医療AIプラットフォーム技術研究組合(HAIP)と25年11月に業務連携を行い、今後の国内医療セキュリティ向上活動を一体的に行う取組を推進。
なお、他にも、(NPO)デジタル・フォレンジック研究会 理事(ヘルスケア分科会主査)、徳洲会インフォメーションシステム(株) セキュリティアドバイザー等、医療セキュリティ関連職務を複数兼任。
