SSK 株式会社 新社会システム総合研究所

ライブ配信/アーカイブ配信(2週間、何度でもご視聴可)

各国の政策変更に伴う車載電池のグローバル競争と戦略転換

No.
S25544
会 場
会場受講はございません

開催日
2025年11月25日(火) 13:30~16:30
詳しく見る
受講料
1名につき 34,650円(税込)
同一のお申込フォームよりお申込の場合、2人目以降 27,500円(税込)
備 考
事前に、セミナー講師へのご期待、ご要望、ご質問をお受けしております。
可能な限り講義に盛り込んでいただきますので
お申込フォームの質問欄を是非ご活用ください。


■ライブ配信について
<1>Zoomにてライブ配信致します。
<2>お申込時にご登録いただいたメールアドレスへ視聴用URLとID・PASSを開催前日までに
   お送り致しますので、開催日時にZoomへご参加ください。

■アーカイブ配信について
<1>開催日より3〜5営業日後を目安にVimeoにて配信致します。
<2>お申込時にご登録いただいたメールアドレスへ収録動画配信のご用意ができ次第、
   視聴用URLをお送り致します。
<3>動画は公開日より2週間、何度でもご都合の良い時間にご視聴頂けます。

※ライブ配信受講者様で、アーカイブ配信もご希望の場合は
 追加料金11,000円(税込)で承ります。
 ご希望の場合は備考欄に「
アーカイブ配信追加受講希望」と記入ください。
※複数名でお申込の際は、アーカイブ配信追加受講者様の各ご芳名を備考欄に
 追記をお願い致します。

会場受講以外の受講方法について詳しくはこちらをご確認下さい。

申込フォーム
パンフレット よくあるご質問

11月25日(火)

各国の政策変更に伴う車載電池のグローバル競争と戦略転換

名古屋大学 未来社会創造機構 客員教授 工学博士
エスペック(株) 上席顧問
イリソ電子工業(株) 社外取締役
経済産業省「蓄電池産業戦略推進会議」 有識者委員
前サムスンSDI常務
佐藤 登(さとう のぼる) 氏

13:30~16:30

2025年7月に成立した米国減税・歳出法に伴い、EVと電池に優遇政策をとってきたIRA法案が同年9月末に撤廃されました。一方、2023年8月にはEU電池規制が発効し、電池製造におけるカーボンフットプリントと元素リサイクル規制が要求されています。このような状況下で自動車業界、電池業界、部材業界は大きな戦略転換を迫られ迅速な対応が求められています。
一方で、安全性にまつわる事故はこれまでも多発し、最重要課題にもかかわらず海外ではまだ課題として残っています。その事故は中国ローカルEVメーカーと米テスラのEVに偏在していましたが、2019年中盤以降からは韓国のリチウムイオン電池(LIB)を搭載した海外のEVやPHEVで火災事故が多発しました。日系電池メーカーの電池を搭載した日系自動車メーカーのxEVでは27年の長きに亘って公道での火災事故は1件もありません。その違いはどこにあるのかも解説します。これと連動しつつ、いずれにしても車載電池のグローバル競争が激化しています。
以下に講演内容を詳細に示していますが、本セミナーでは国内外におけるリチウムイオン電池および関連部材の市場・技術動向、電動化を加速させている自動車業界と電池業界の動向、および各業界に求められている対応・戦略等について解説します。トヨタ自動車を中心に全固体電池の研究開発も全世界的に活発になっている中、全固体電池の魅力と課題を踏まえ、その可能性についても述べることにします。2021年から経済産業省の「蓄電池産業推進会議」の有識者委員として提言してきた大胆な内容や成果と秘話についてもお伝えします。

1.自動車の電動化と電池戦略
 (1)各国の電動化政策方針 
 (2)全世界における国・地域の電池産業に対する政策方針
 (3)IRA法案撤廃による各業界への影響 
 (4)自動車各社と電池各社のサプライチェーン
 (5)EV電池工場への政府補助と戦略見直し 
 (6)日系自動車の電池戦略
2.車載用リチウムイオン電池の開発競争
 (1)全世界における国・地域の電池産業の実態 
 (2)日本の政策の迷走から打開へ
 (3)車載電池の形状種類 
 (4)車載用LIBの世界市場シェア 
 (5)HEV用LIBの世界市場シェア
 (6)日系部材業界の世界シェア激減 
 (7)日系電池部材のコストダウン戦略の必要
3.車載用電池に起因する火災事故とその原因
 (1)EV/PHEVの火災事故とリコール 
 (2)海外における直近のEV火災事故
 (3)韓国・中国の安全性向上に関する取り組み 
 (4)エスペック(株)の電池評価受託機能 
 (5)日韓中の車載電池信頼性の差異と見直し 
 (6)電池を取り巻く産学官の役割と課題
4.リチウムイオン電池のリサイクル事業と今後の展望
 (1)LIBの構成材料とリサイクル元素 
 (2)EUバッテリー規則対応
 (3)電池回収から元素リサイクルプロセス例 
 (4)中国と日本における電池のリサイクル政策
 (5)国内の電池リサイクル事業の事例と課題 
 (6)リサイクル事業における日本の課題
5.車載用次世代電池の開発状況と今後の展望
 (1)現行リチウムイオン電池と次世代電池の位置付け 
 (2)次世代革新電池系の種類と特徴
 (3)全固体電池の研究開発経緯 
 (4)液系リチウムイオン電池と全固体電池のモデル
 (5)全固体電池の製法事例 
 (6)全固体電池の課題 
 (7)固体電解質材料の研究開発動向
 (8)経済産業省による事業化支援 
 (9)車載用全固体電池の課題と期待
6.日本の強みと課題
 (1)日本の電池産業競争力拡大に向けての必要な施策 
 (2)具体的課題に向けた対応案
 (3)「蓄電池産業戦略推進会議」構成メンバー体制
7.質疑応答

佐藤 登(さとう のぼる) 氏
1978年 横浜国立大学大学院工学研究科修士課程修了後、本田技研工業(株)に入社。1989年までは自動車車体の腐食防食技術開発に従事。社内研究成果により、1988年に東京大学で工学博士号を取得。1990年に(株)本田技術研究所の基礎研究部門へ異動。電気自動車用の電池研究開発部門を築く。同社栃木研究所のチーフエンジニアであった2004年に、韓国サムスングループのサムスンSDI常務役員に就任。2004年から2009年までの5年間は韓国の中央研究所で技術経営、その後、本社経営戦略へ異動と共に逆駐在の形で東京勤務、2012年12月にサムスン退社。2013年よりエスペック(株)上席顧問、2021年よりイリソ電子工業(株)社外取締役。2021年11月より経済産業省主導「蓄電池産業戦略推進会議」有識者委員、2023年11月より「あいち次世代バッテリーコンソーシアム」アドバイザリーボード委員。主な著書:『電池の覇者』(日本経済新聞出版)2020 /『車載用リチウムイオン電池の開発最前線』(シーエムシー出版、監修・執筆)2020/『人材を育てるホンダ 競わせるサムスン』(日経BP社)2014/『最新工業化学』(講談社サイエンティフィック、分担執筆)2004 他。
申込フォーム