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【米中デジタル化競争】
〜新たなIoT時代の勢力図〜
8月 7日(木)
大阪経済法科大学 経営学部 教授
岡野 寿彦(おかの としひこ) 氏
デジタル技術の進化の本質である「融合」がもたらす世界を展望するうえで、商用化がいち早く進む自動車は格好の分析対象となる。電動化とソフトウェア化の結実とも言えるコネクテッドカー(connected vehicle)の開発を、米中で牽引するテスラ、小米、比亜迪(BYD)など企業の、ビジネスモデル、プラットフォーム&エコシステム戦略、AI開発、そしてデータ戦略のケース分析を中心に、両国の政策を交えて、「コネクテッドカーをめぐる米中の攻防」の構造を紐解く。そして、IoT時代の競争地図を展望する。
1.米中デジタル化競争を分析する枠組み:技術の「融合」によるゲームチェンジ
2.コネクテッドカーをめぐる攻防
(1)テスラのソフトウェア・ドリブン経営 【ケース分析1】
(2)小米:インターネットと製造業の融合 【ケース分析2】
(3)BYD:中国的”ものづくりの進化プロセス 【ケース分析3】
3.米国と中国のデジタル戦略:企業と国家の関係性
(1)[米国]自由主義と国家のコントロール:
『トラフィッキング・データ:デジタル主権をめぐる米中の攻防』
(バージニア大学 Aynee Kokas教授著)からの示唆
(2)[中国]データの価値化と活用に向けた政策体系
(3)米国、中国のデジタル戦略・政策と自動車ビジネス
4.IoT時代の競争地図:米中デジタル化競争の展望と日本企業の取組み
(1)自動車と環境・エネルギ-の融合
(2)「つながり・融合」が加速する世界を分析・展望する
5.質疑応答
NTTデータにて中国、インド、東南アジア諸国で現地企業のシステム構築プロジェクト・マネジャー、中国人民銀行直系企業グループとの資本提携による合弁会社経営陣ナンバー2などを務める。2016年からNTTデータ経営研究所にて、プラットフォーム戦略、デジタル・イノベーション、中国・東南アジアビジネスに関する企業人視点での分析などに取り組む。2025年4月より現職。
【主な著書】
『中国デジタル・イノベーション:ネット飽和時代の競争地図』(日本経済新聞出版、2020年)
『中国的経営イン・デジタル:中国企業の強さと弱さ』(日本経済新聞出版、2023年)
翻訳:『トラフィッキング・データ:デジタル主権をめぐる米中の攻防』 (日本経済新聞出版、2024年)
日経ビジネス(電子版)『米中デジタル化競争と日本企業へのインパクト』(2024年4月〜連載中)