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【FLEXCON 2026最新レポート】
〜日欧比較から読み解く日本の新たなビジネス機会〜

11月19日(木)
株式会社DIVE COMPASS 代表取締役
山本 英夫(やまもと ひでお) 氏
再生可能エネルギーの大量導入や電力価格の変動拡大に伴い、需要家は電力を受け取る側から、自らの設備を活用して市場に参加する主体へと変わり始めています。欧州では、料金設計と設備の自動制御、卸電力市場・アンシラリーサービスへの参加、配電系統運用者(DSO)によるローカルフレキシビリティなど、需要側の柔軟性(DSF)を事業価値へ転換するモデルが生まれています。一方、普及度には国・市場によって大きな差があり、市場制度、系統運用、データ、需要家との契約・制御権が事業化を左右しています。
本セミナーでは、2026年9月のFLEXCON 2026への参加で得た知見やsmartEnの政策・産業動向をもとに、商用化が進む事例と残る課題を紹介します。料金による誘導、卸市場、需給調整、配電混雑への対応という価値領域を整理し、複数の価値を組み合わせるValue Stackingの可能性と制約を解説します。その上で、日本のDR・VPP・需給調整市場の現在地を踏まえ、小売、PPA、蓄電池、家庭・業務・産業設備を需要家起点でつなぎ、日本で何を事業化できるかを考察します。
1.なぜ今 需要家起点で電力市場を考えるのか
(1)再エネ大量導入によって変わる電力システム
(2)需要も価格や系統状況に反応する世界へ
(3)需要家が保有する分散型エネルギーリソース(DER)の拡大
(4)需要家は末端から市場参加者へ
2.欧州DSF最前線 FLEXCON 2026で確認した5つの市場変化
(1)実証から商用化へ -柔軟性を事業インフラとして活用する動き
(2)DRからDSFへ -家庭・業務・産業設備をエネルギー資産として捉える
(3)料金設計×設備自動制御 -時間帯別・機器別・動的料金と需要家の受容性
(4)TSOの需給調整に加えDSOの混雑管理へ -柔軟な接続と既存系統の活用
(5)単一用途からValue Stackingへ -コスト削減・市場収益・系統価値と制御の優先順位
3.欧州との比較から見える日本DSF市場の現在地
(1)日本のDR・VPP・需給調整市場はどこまで来たか
(2)欧州も一枚岩ではない -英国・オランダ・北欧等の先行事例と国・用途ごとの違い
(3)柔軟性の普及を左右する制度・市場設計
(4)需給調整市場中心から価値領域をどう広げるか
(5)日本で必要となる市場アクセス・料金・データ・制御権・系統運用
4.日本で生まれる新たな需要家起点エネルギービジネス
(1)電力小売×料金設計×DER自動制御
(2)PPA×蓄電池×DSFによる再エネ調達高度化
(3)需要家PPS×市場アクセスによる調達・柔軟性活用の統合
(4)産業需要家の柔軟性 -生産制約を踏まえた補助設備・熱慣性・バッファの活用
(5)DERアグリゲーション×Value Stacking
(6)将来の配電系統混雑管理への展開可能性
5.2030年に向けて 誰が需要家との接点を握るのか
(1)エネルギー販売から需要家アセットの価値最大化へ
(2)需要家DERの制御権と契約・補償
(3)電力・ガス会社、小売、アグリゲーター、設備・IT事業者、需要家の役割再編
(4)制御・データ・市場アクセスを誰が統合するのか
(5)日本型DSFビジネスを成立させる条件
6.質疑応答/名刺交換


大手都市ガス会社を経て、2001年よりコンサルティング会社にて、エネルギー分野の新規事業開発・事業変革に従事。電力・ガス等のエネルギー供給企業に加え、流通・小売、製造業等のエネルギー需要家企業に対し、PPA、分散型エネルギーリソース(DER)、Demand Side Flexibility(DSF)、エネルギーマネジメント等を活用した新規事業の構想から事業化まで多数支援。欧州エネルギー市場・ビジネスの調査にも長年携わる。2026年10月、株式会社DIVE COMPASSを設立。「供給側から需要家を見る」のではなく、「需要家からエネルギー市場を見る」という視点から、需要家起点の新たなエネルギービジネス創出を支援している。
