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【需給調整市場の競争激化とビジネスモデルの転換】
〜英国・米国の先行事例から探る新たな事業戦略〜

11月27日(金)
Bayside Energy Insights LLP 共同代表
大串 康彦(おおぐし やすひこ) 氏
日本の需給調整市場では、蓄電池の参入拡大に伴い応札競争が激化し、2026年6月には全国レベルで一次調整力の応札競争率が1倍を超え、さらには9月の速報値では蓄電池の平均落札価格の低下が目立つ。足元の変化は一時的なものか、今後の収益構造の転換を示す兆候なのか。
本講義では、募集量・応札量・約定率・価格などのデータから国内市場の現状を読み解く。続いて英国・米国の先行市場を詳しく分析し、蓄電池の参入増加が調整力市場の収益にどう影響したか、収益の低下後に卸電力市場等他の市場の役割がどう変わったかを検証する。その際、市場制度や収益低下の要因が国・地域によって異なる点にも着目する。
最後に、日本の需給調整・卸・容量市場それぞれで今後の収益を左右する要因を整理し、系統用蓄電池事業投資に取り組む事業者が新規の収益前提を作成する、または既存の収益前提を見直す判断材料を提示する。
1.直近の需給調整市場はどう変わったか
・応札競争率が1倍超え、蓄電池平均落札価格は急低下
・募集量を上回る応札は、どの程度の頻度で起きているか
・価格低下と約定機会の変化をどう読み分けるか
2.海外では調整力市場の収益低下の後、何が起こったか
・英国と米国ERCOTのデータを比較
・参入増加は約定機会と価格にどう影響したか
・価格低下はどのくらいの期間進み、その後どの水準で推移したか
・蓄電池の収益源はどう変わったか
・両市場に共通する動きと、日本に適用する際の制度上の違い
3.日本での収益構造はどう変わるか
・調整力収益が低下した場合、卸電力・容量市場にはどのような機会と制約があるか
・足元の実績を将来に延ばす前に、何を確認すべきか
・5年後・10年後について、どの変数を複数のシナリオで扱うか
・自社の事業計画で再検討すべき収益前提を整理する
4.質疑応答/名刺交換


日本の系統用蓄電池投資を対象に、市場収益、制度変化、競争環境を継続的に分析するインテリジェンスサービス「BGSI(Bayside Grid Storage Intelligence)」を開発するほか、蓄電池・エネルギー分野を中心に執筆、講演、コンサルティングを行う。技術者として環境プラントや燃料電池発電システムの技術開発に従事した後、カナダの電力会社BC Hydroでスマートグリッド関連の事業企画、英国の蓄電システムインテグレーターRES日本法人で定置用蓄電池の事業開発を担当。日経エネルギーNextにて連載記事「蓄電池の地政学」(https://project.nikkeibp.co.jp/energy/atcl/19/feature/00022/)を執筆中、著書に「蓄電池ビジネス戦略レポート」(https://project.nikkeibp.co.jp/bpi/report/compendium/battery/)がある。
