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米国AIブームの行方〜OpenAI、Anthropic、SpaceX・Tesla、Nvidia等主要各企業の思惑と大型IPOの成否〜

4月23日(木)
在米ジャーナリスト
岩田 太郎(いわた たろう) 氏
2025年に急騰したNvidiaやマイクロソフト、オラクルなど主要AI銘柄が2026年に入り減速している。一方、AIブームの火付け役であるOpenAIとそのパートナーであるオラクルだけでも、データセンター建設に合わせて4000〜5000億ドル(約63〜79兆円)もの投資を表明。
米AI企業は表面上、熾烈な開発競争を繰り広げる一方で、OpenAIを中心に互いに巨額の投資を行いながら仲間内で資金を循環させて支え合う奇妙な投資スキームを作り上げている。この構造を読み解き、その持続性やAI実需の動向、AIブームの賞味期限、そしてOpenAIなどAIスタートアップ新規上場(IPO)の成功見込みを予測する。
1.シェア獲得に向けた仁義なき競争と、OpenAIを中心とする循環投資による「巨大護送船団」の支え合い
(1)「生成AIの王者」であるOpenAIのChatGPTと猛烈に追い上げるグーグルのGeminiやAnthropicのClaudeの
熾烈な性能競争とシェアの奪い合い
(2)AI向け半導体の最大手NvidiaとAMDおよびOpenAI、マイクロソフト、オラクル、アマゾンなどが互いに巨額投資をする不透明な構造
(例:OpenAIがオラクルに支払う演算能力使用料の3000億ドルの一部がNvidia製の半導体購入に回り、
Nvidiaはその収入の一部をOpenAIへの投資に回す)
(3)「大きすぎて潰せない」存在に成長したOpenAIは最も多く投資を行い、同時に最も多く投資される有利な立場
(4)米経済論壇における循環投資スキームへの懐疑論
2.ノーベル経済学賞受賞者など米大物識者に直接取材した感触や取材を基にAIブームが2026年にまだ弾けないと予想する理由
(1)2024年ノーベル経済学賞受賞者のマサチューセッツ工科大学サイモン・ジョンソン教授
「ブームは明らかに(データセンター建設ラッシュなどの)役に立つ実態を伴っている」、CNNコメンテーターのファリード・
ザカリア氏「現在がバブルだからと言って、必ずしもそれが半年や1年で弾けるわけではない」
(2)AI銘柄は調整局面に入っているが、「AI株なら何でも買う」から「収益性が見込める銘柄」へのシフトが起こっている
3.法人や消費者からの実需が不足する中で、「最も実用的なエージェント」を開発した企業が勝つワケ
(1)人間に代わりタスクをこなすAIエージェントは翻訳・要約・カスタマー対応などを除き実用レベルに達していないが、
特にEコマースなどでAIエージェントの開発競争が進んでおり、当該分野で信頼を得る企業が生き残る
4.AIとロボットを融合するヒューマノイドなど「フィジカルAI」はどのくらい有望か
(1)テスラのOptimusや1X TechnologiesのNEOなど2026年中の発売が予定されるヒト型ロボットの開発の現状、
高まる市場の期待、実用レベルの製品開発の困難さ
5.民需不足を補うために米軍による契約に食い込むことを目指す各企業の思惑
(1)ベネズエラやイラン、ガザなどにおけるパランティア社やOpenAI、Anthropicの軍事標的選別や攻撃型ドローンをはじめとする
軍用AIの発展
(2)安定した巨額の政府契約でAI企業の収益保証
(3)戦争目的にAIを使用することに対する一部世論の反発にどう対応するか
6.以上を踏まえたSpaceX、Anthropic、OpenAIの新規株式上場(IPO)の行方
(1)イーロン・マスク氏率いるSpaceXはロケットの「スターシップ」と地球規模の通信網「スターリンク」により
事業が黒字化しており、投資家にとり魅力的なAI銘柄
(2)新たな製品でOpenAIのChatGPTを凌駕する性能を発揮するとされるAnthropic株式には投資家が熱い目線を送る
(3)OpenAIは極めて有望であるものの、どのようにしてAIデータセンター拡張に必要な巨額の資金を調達するのか不透明
(循環投資パートナーのオラクルやNvidiaとの不協和音)
(4)それでもリスクを選好する投資家はOpenAI株式に殺到すると予想するメディアが多い
7.質疑応答


米NBCニュース東京総局勤務、読売新聞社英字新聞部勤務、日経国際ニュースセンター勤務を経て米イーストウェスト・センターに連邦奨学金で留学.。米オレゴン大学歴史学部で博士号取得。
米国の経済を広く深く分析した記事を『週刊エコノミスト』などの紙媒体に発表する一方、『ビジネス+IT』『プレジデントオンライン』『現代ビジネス』『ダイヤモンドオンライン』や『新潮フォーサイト』などウェブメディアにも寄稿する。海外大物エコノミストの独占インタビューも手掛けており、IT最先端トレンド・金融・マクロ経済・企業分析などの記事執筆が得意分野。「時代の流れを一歩先取りする分析」を心掛ける。
