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造船産業の今後の展望〜日本の競争力と考慮すべきポイント〜

3月 9日(月)
法政大学 社会学部 社会政策科学科 教授
加藤 寛之(かとう ひろゆき) 氏
本講義では、造船産業を見る視点について紹介します。日本の造船産業は歴史が古く、日本の産業の「縮図」のようなものです。日本の造船産業は戦後約10年で建造量世界シェア1位となり、一時期は国内大手7社の建造量が世界シェアの過半を占めました。後に、建造量で韓国や中国などの後発国に追い越されているものの、まだ一定の競争力を保っています。「縮図」である造船産業が辿った経路、今でも強い理由、現在直面している課題について考えることは、様々な日本の産業の将来について考える際のヒントになると思います。
1.造船産業の特徴
(1)造船所は何をしているのか
(2)造船所を取り巻くビジネスシステム
(3)引合いから受注、開発・設計、調達、生産・引渡までの一連の流れ
(4)サプライチェーンに登場するプレイヤー達
(5)支払い慣行
(6)ボトルネック(制約条件)
2.写真と映像で見る造船所
(1)航空写真
(2)製造現場
3.映画に描かれる造船産業
(1)『居酒屋兆治』(1983)に登場する造船所のリストラ
(2)『プリティ・ウーマン』(1990)に登場する造船所買収劇
4.なぜまだ強いのか?
(1)日本の産業の縮図(マイクロコズム)としての造船産業
(2)雁行形態論、プロダクトサイクル説を覆す日本の造船産業
(3)劇的な国内の主役交代劇
-総合メーカーの大手から専業メーカーの中手(ちゅうて)へ
-コングロマリット・ディスカウント
-業界再編
-舶用工業(はくようこうぎょう)
(4)韓国・中国との競争
-最小最適規模
-資源集中による間隙
5.今後の展開を考える際のポイント
(1)建造能力倍増の論点
-日米産業協力の課題
-建造能力倍増の実現可能性
-能力を倍増できた場合にリスクとして考慮すべきポイント
-ターゲット政策のリスク
6.質疑応答/名刺交換


1968年生まれ。東京大学経済学部卒。野村総合研究所、野村證券金融研究所を経て東京大学大学院経済学研究科修士。愛知東邦大学専任講師、国士舘大大学准教授を経て現職。
