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健康診断・検診で法律上求められる医療水準

12月17日(水)
仁邦法律事務所 副所長 弁護士
墨岡 亮(すみおか りょう) 氏
健康状態が比較的良好な受診者を数多く対象としている健康診断は、一般的な治療を目的とする医療行為とは異なり、受診者あたりの評価時間の制約やターゲットとなる疾患が存在しないことによる難易度の高さなどの特色があります。様々な事例を通して、法律上求められている水準がどこにあるのか、また施設としてどのような方策をとることが望まれるのかを解説します。
事例:講義では判決がでていない実際の事例も解説します。
● 健康診断時の胸部X線検査で経過観察となったが、その1か月半後に手術不能肺癌と診断された事例
● 人間ドックの上部消化管造影検査で胃下垂と診断されたが、翌年の内視鏡検査で、進行した胃癌が発見された事例
● 市からの委託胃がん検診を受けた受診者が硫酸バリウムを服用し大腸穿孔、腹膜炎等を発症しその後死亡した事例
● モアレ検診を実施していない学校健診で、脊柱側弯症の発見が遅れたとされた事例 など
1.医療過誤の法的責任 〜医療水準とは〜
(1)医療過誤と医療事故
(2)「結果の間違い」にはおびえない
2.疾患の見落しに関する医療水準 〜通常診療よりも緩い基準?〜
3.検査手技に関する医療水準
4.弁解ができないミス 〜システム上のミスは許されない〜
5.説明に関する医療水準
6.「豊富な経験があります」の注意点
7.まとめ
8.質疑応答/名刺交換

「日本全国における医療関係者のあらゆる法的ニーズに応える。」を理念に、医療関係者から依頼を受け、多様な案件に対応している。
【略歴】
2002年 3月 慶應義塾大学 法学部 法律学科 卒
2004年11月 司法試験合格
2006年10月 司法研修所 卒、弁護士登録、仁邦法律事務所 勤務
2011年 3月 順天堂大学大学院 医学研究科 卒、医学博士号 取得
【教職】
順天堂大学 非常勤講師
都立荏原看護専門学校 非常勤講師
都立青梅看護専門学校 非常勤講師
都立広尾看護専門学校 非常勤講師
【その他】
公益財団法人日本訪問看護財団研究倫理委員会外部委員、ストーマ排泄リハビリテーション学会研究倫理審査委員会外部委員等、委員会多数。
現在、日経ヘルスケアに「判例に学ぶ・医療介護トラブル回避術」、日経メディカルオンラインに「日常診療に生かす医療訴訟の教訓」をリレー連載中
