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同時市場の概要とこれからの電力システムの方向性

12月12日(金)
資源エネルギー庁 電力・ガス事業部
政策課 制度企画調整官
木村 純(きむら じゅん) 氏
現在、電力の効率的・安定的な調達及び供給について、市場取引や需給運用の観点から様々な課題が顕在化している。今後、再エネ電源を大量に導入し、需給運用の困難さが増すと、これらの課題は更に拡大することが想定される。S+3Eの原則を担保しつつ、カーボンニュートラルを達成するためには、電力システムの不断の見直しが求められる。
このような課題認識に基づき、資源エネルギー庁では、電力の供給力と調整力を同時に調達する新たな市場(「同時市場」)の導入に向けた議論が行われており、本年10月には同時市場の在り方等に関する検討会において「第二次中間とりまとめ」がとりまとめられた。本講演では、同時市場の概要、現時点での議論状況や導入に向けた今後の進め方について解説する。
1.同時市場の検討の背景とその概要
2.同時市場をめぐる現時点の議論状況(第二次中間とりまとめの内容)
3.同時市場の導入に向けた今後の進め方
4.質疑応答/名刺交換
エナジープールジャパン株式会社 代表取締役社長兼CEO
委員等受嘱の審議会(2025年10月現在)
・資源エネルギー庁次世代の分散型電力システムに関する
検討会
・資源エネルギー庁ERAB検討会
・資源エネルギー庁同時市場の在り方等に関する検討会
・電力広域的運営推進機関調整力及び需給バランス評価等
に関する委員会
・電力広域的運営推進機関需給調整市場検討小委員会
・電力広域的運営推進機関将来の電力需給シナリオに
関する検討会
・電力広域的運営推進機関将来の需給シナリオ
検討作業会(ロードカーブ・DAC)
市村 健(いちむら たけし) 氏
導入検討が進む「同時市場」は、今後の電力システムにどのようなインパクトを与えるのか。大規模電源による供給モデルから、太陽光・風力中心の分散型電源大量導入の時代に向けて、電力政策上、どのようなパラダイムシフトが考えられるのか。
DSR・DERを最大限活用する系統運用のあるべき姿や、社会コストを抑制しつつ系統混雑を回避し得るフレキシビリティーの基本概念を、資源エネルギー庁や電力広域的運営推進機関で審議会委員を務め、「エネルギー業界の憲法」と言える「エネルギー政策基本法」起草に携わった講師により中長期的な視点で解説する。
1.同時市場が与えるインパクト
2.系統混雑回避に向けた考え方
3. ゾーン制・ノーダル制とは
4.ローカル・フレキシビリティーは機能するのか?
5.DR Readyとスーパーアグリゲーター
6.質疑応答/名刺交換


2015年 弁護士登録、森・濱田松本法律事務所(弁護士)
2025年 資源エネルギー庁電力・ガス事業部政策課(制度企画調整官)

1987年 東京電力株式会社入社。本店原子燃料部にてカナダ・ウラン鉱山権益買収プロジェクト、世界原子力協会(本部ロンドン)事務局を担務の後、本店総務部にて広報渉外・政策調査・官庁調整・危機管理業務等のエネルギー政策全般に17年に亘り従事。その間、議員立法である「エネルギー政策基本法」起草にも携わる。2014年6月 東京電力を退社。同年7月より現職。併せて、資源エネルギー庁 次世代の分散型電力システムに関する検討会 委員、資源エネルギー庁 ERAB検討委員、資源エネルギー庁 同時市場の在り方に関する検討会、電力広域的運営推進機関 調整力及び需給バランス評価等に関する委員会、需給調整市場検討小委員会、将来の電力需給シナリオに関する検討会、資源エネルギー庁 次世代技術を活用した新たな電力プラットフォームの在り方研究会オブザーバーを務める。慶應義塾大学商学部卒。米国ジョージタウン大学院MBA修了。主著に「電力システム改革の突破口DR・VPP・アグリゲーター入門」「電力セキュリティーエネルギー安全保障がゼロからわかる本」「電気の疑問66(共著)」(オーム社)等。
