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米国の電力市場と系統用蓄電池ビジネス
〜米国事業者の収益モデルの変化から読み解く
日本の系統用蓄電池ブームの行方〜
10月20日(月)
産業戦略アナリスト
大串 康彦(おおぐし やすひこ) 氏
系統用蓄電池ビジネスが注目を浴びている。一方、価格が変動する電力市場を使った系統用蓄電池ビジネスは収益の予見性が難しく、また複数の市場に参入する複雑な戦略の立案や運用が、事業者にとって参入ハードルとなっている。
本講義では、10年以上前から行われている米国の電力市場を使った系統用蓄電池ビジネスに起こった変化について分析・整理し、日本市場にも適用される仮説を導く。具体的には、カリフォルニア州の電力市場CAISO、テキサス州の電力市場ERCOT、米国東部の電力市場PJMのデータを用い、卸電力市場におけるアービトラージの収益機会を左右する要因の分析、調整力市場の飽和の有無の分析、電力市場のルール変更により系統用蓄電池事業者の収益モデルが変化した事例の分析を行う。日本および海外において定置用蓄電池ビジネスに関わる事業者に有益な情報の提供を目指す。
1.米国の系統用蓄電池ビジネス概観
・電力市場と商品、州別の系統用蓄電池導入量 など
2.先行する米国市場で起こった現象とそれらから導き出せる仮説
・CAISO、ERCOTで2024年に起こった収益減少の原因 など
3.まとめ
4.質疑応答/名刺交換
1992年 荏原製作所入社後、技術者として環境プラントやエネルギー関連技術開発を担当。2006 年から2010 年までカナダの電力会社BC Hydro社に在籍し、スマートグリッド関連事業の企画を担当。2016 年から2017 年まで英国の再生可能エネルギー開発事業者で蓄電システムインテグレーターのRES(Renewable Energy Systems)の日本法人にて系統用蓄電池事業に携わる。またカウラ株式会社のアドバイザーとして蓄電池リユースビジネスの検討にも参画。現在は海外企業での経験を基に、グローバルな政策分析と企業戦略の立案を実施。日経エネルギーNextにて連載記事「蓄電池の地政学」(https://project.nikkeibp.co.jp/energy/atcl/19/feature/00022/)を執筆中、著書に「蓄電池ビジネス戦略レポート」(https://project.nikkeibp.co.jp/bpi/report/compendium/battery/)がある。