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EVワイヤレス電力伝送技術・事業化の現状と未来
8月29日(木) 終了済
神奈川工科大学 客員研究員
(公社)自動車技術会 フェロー
クライソン トロンナムチャイ(くらいそん とろんなむちゃい) 氏
電気自動車(EV)の普及に伴い、近年では自動車用ワイヤレス電力伝送(WPT)技術が注目を集めている。日本国内では2022年に電波法施行規則が改正され、世界で初めてWPT専用の周波数が割り当てられている。さらに2024年には関西電力やWitricityなどが「EVワイヤレス給電協議会」を設立し、WPTの普及と事業化を目指している。こうした動きによってWPTに対する期待が高まっている。
本講演ではWPTの種類や基本原理、開発の現状、伝送可能な電力や効率、安全性、電磁干渉(EMI)、人体への影響などの具体的な諸課題とその解決策について解説し、WPTの将来について考察する。
1.背景と有線充電に対するWPTのメリット
2.WPTの種類と基本原理
3.WPTに関わる規格・規制・法規
4.WPT開発・事業化の現状と商用化している実例
5.WPTの諸技術課題とその解決策
6.WPTの将来とさらなる技術革新
7.質疑応答
1986年 東京大学大学院工学系研究科電子工学博士課程修了。工学博士。同年 日産自動車(株)入社。パワーエレクトロニクスやセンサ、高周波回路技術などの自動車への応用研究に従事。2018年 日産自動車(株)退社。
同年、神奈川工科大学創造工学部自動車システム開発工学科の教授に就任。2024年 神奈川工科大学を定年退社。技術士(電気電子部門、総合技術監理部門)、ソフトウェア開発技術者、第一級陸上無線技術士などの国家資格を保有。自動車技術会車載用パワーエレクトロニクス技術部門委員会やワイヤレス給電システム技術部門委員会の委員、タイ自動車技術会の技術顧問などを務める。2009年に精密工学会画像応用技術専門委員会第15回小笠原賞、2013年に電気学会産業応用部門論文賞をそれぞれ受賞。
主な著書に、「ワイヤレス給電技術入門」(共著、2017年 日刊工業新聞社)、「トコトンやさしい自動運転の本(第2版)」(単著、2022年 日刊工業新聞社)、「自動車用パワーエレクトロニクス-盤技術から電気自動車での実践まで-(単著、2022年 科学情報出版株式会社)、「きちんと知りたい!自動車EMC対策の必須知識」(単著、2024年 日刊工業新聞社)。