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ペロブスカイト太陽電池の開発・事業化動向と今後
2月 8日(木) 終了済
桐蔭横浜大学 医用工学部 特任教授
東京大学 先端科学技術研究センター
フェロー
宮坂 力(みやさか つとむ) 氏
ペロブスカイト太陽電池はそのエネルギー変換効率が、市場リーダーの単結晶Si太陽電池の最高効率(26%)と同等に進化し、Siとのタンデムセルでは34%に達している。溶液塗布(印刷法)を使った低コスト生産によって軽量でフレキシブルな大面積モジュールを供給でき、産業用途は屋外の太陽光発電用としてのみならず屋内IoT機器用の光発電素子へも広がる。屋内照明に対する効率は34%と極めて高い。
本講演では、大面積フレキシブルペロブスカイト太陽電池の生産技術を紹介しながら、実用化の課題である耐久性を高める材料技術の開発を含めた動向を解説する。
1.ペロブスカイトの特長(シリコン太陽電池への優位性)
2.太陽電池の高効率化技術
(1)高効率化につなげるための結晶膜の成膜技術
(2)高電圧の出力を特長とする太陽電池作製
3.軽量フレキシブルなモジュールの開発
4.ペロブスカイト材料の耐久性の改善
(1)耐熱性向上のためのオール無機ペロブスカイト組成
(2)電荷輸送材料とその界面のパッシベーション
5. 鉛を用いないペロブスカイトの開発
6.国内、海外の事業化の動向と今後の課題
7.質疑応答/名刺交換
1981年 東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。富士写真フイルム株式会社足柄研究所主任研究員を経て2001年より桐蔭横浜大学大学院工学研究科教授。2006年〜2009年に大学院工学研究科長。2005年〜2010年に東京大学大学院総合文化研究科教授を兼務。2004年にペクセル・テクノロジーズ株式会社を設立、代表取締役。2017年より現職。
専門は光電気化学、有機無機ハイブリッドとくにペロブスカイト型太陽電池の開発。受賞は、英国Rank Prize(2022年)、朝日賞(2024年1月)、応用物理学会業績賞(2019年)、日本化学会賞(2017年)、市村学術賞(2020年)、クラリベートアナリティクス引用栄誉賞(2017年)、GSC文部科学大臣賞(2009年)など。