2014年にNetflixのCEO、リード・ヘイスティングスはアメリカの放送の時代は2030年に終わると予言した。多チャンネルサービス加入率は今年中に50%を割る。事業としては終わりではないが、マスメディアでは無くなっている。アメリカの地上波は多チャンネルサービスでの再送信に頼っており、アンテナ受信世帯は15%でしかない。この状況が続くと、地上波放送も2030年までには、マスメディアとしては終わりを迎えることになり、ヘイスティングス氏の予言は的中することになる。
このレポートはストリーミングが主体になっている現状、そして、多チャンネルサービスと地上波放送の状況をベースに放送の時代の終わりを予想する。
<序章>
<1>テレビ視聴の変化
1.コードカッティング
2.放送とストリーミングの競合
3.放送コンテンツの変化
<2>放送対ストリーミング
1.ネットワークのDTC化
2.広告収入
3.スポーツのストリーミング化の問題
4.YouTubeが最大のTVネットワーク
<3>多チャンネルサービス時代の終わり
1.多チャンネル・サービスの終わり
・ケーブルTV
・衛星放送
・vMVPD
2.多チャンネル向けネットワーク
・視聴者の減少
・ネットワーク事業の切り離し
<4>地上波放送の今後
1.地上波ネットワーク
2.地上波放送局
・地上波放送の構造
・地上波局の収入構造
・DiginetとFAST
・ATSC 3.0への期待と現実
・ATSC 3.0移行と規制緩和
<5>データ
<図表>
・多チャンネルサービス加入世帯数
・既存型多チャンネルサービスの加入率
・多チャンネルサービスのタイプ別シェア
・多チャンネルサービス事業者トップ10
・コネクテッドTVの普及率
・月間テレビ利用時間の内訳
・視聴媒体別でのスマートTVの率(%)
・脚本のあるコンテンツの制作本数
・2024年放送期における視聴者数トップ20(100万人)
・スマートTVでのスポーツ視聴に使われる媒体(%)
・スマートTVでのニュース視聴に使われる媒体(%)
・主要SVODサービスへの加入者数(アメリカとカナダ)
・DisneyのDTC収入と収益($億)
・WBDのDTC収入と収益($億)
・Paramount GlobalのDTC収入と収益($億)
・NBCUniversalのDTC収入と収益($億)
・主要SVODサービスの広告付きプランへの加入率
・テレビ広告とCTV広告の規模
・テレビ視聴時間、広告時間、広告収入におけるCTVのシェア
・CTV広告における事業者のシェア(2024年)
・CTVでのストリーミング視聴時間に占めるアプリのシェア
・テレビ利用時間に占めるストリーミング・サービスのシェア
・テレビ視聴時間に占めるDisneyとYouTubeのシェア
・多チャンネルサービス加入率
・ケーブルTVとケーブル・ブロードバンド加入世帯数
・ブロードバンド世帯の内訳
・DirecTVとDish Networkの加入者数
・YouTube TV、Hulu with Live TV、Sling TVの加入者数
・TVネットワークトップ20
・2015年での多チャンネル向けネットワークトップ10
・テレビ局の分類と局数
・主要地上波局保有会社
・地上波テレビ放送局の分類
・地上波局の収入構造
・ローカルTV広告の規模($億)
・主要4放送局所有会社の収入
・サンフランシスコ・ベイ地域のトップ6放送局のチャンネル
・FAST視聴時間に占めるチャンネルのジャンル
・ATSC 3.0での放送