【GAFA各社のビジネスの本質】
なぜ日本からGAFAは生まれないのか?〜GAFAの凄さと日本の成長戦略〜
慶應義塾大学 名誉教授
ビジネス・ブレークスルー大学大学院 経営学研究科
教授
山根 節(やまね たかし) 氏
GAFA4社の株式時価総額合計額は、日本の全上場企業の合計額をはるかに超えています。GAFAの提供サービスには慣れ親しんでいても、彼らの凄さの本質は意外に知られていません。
例えばアップルのスティーブ・ジョブズはソニーに憧れてました。グーグルはNTTドコモを尊敬し、提携を申し込んだほどです。でも今やアップルとグーグルの純利益は、ソニーやドコモの売上高(!)を超えています。またアマゾンはネット通販にとどまらず、宇宙事業を成功させつつあります。
GAFAの凄さとは? そして日本企業がもたないものとは何か。それを解説し、提言します。
1.1989年まで日本は「世界の成功者」だった
株式時価総額世界トップはNTTで、トップ10に日本企業は8社ランクイン
2.GAFAの創業者たちの中には、日本をリスペクトした人も少なからずいた
3.しかし今日、時価総額トップ10にGAFAすべてが入る
一方、トップ100に日本からはトヨタ1社のみ
GAFAの時価合計額は日本の全上場企業の合計を超える
4.GAFAはなぜ成功したのか? どこがすごいのか?
かつての成功者・日本からGAFAはどうして生まれないのか?
5.なぜ日本は「沈む国」になったのか? 何をすべきなのか?
1973年3月 早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。1974年11月 監査法人サンワ事務所(現・監査法人トーマツ)入社。1978年2月 公認会計士資格登録。1982年3月 慶應義塾大学・大学院経営管理研究科(KBS慶應義塾大学ビジネススクール)修士課程修了。同年4月 起業して代表取締役就任。1994年4月 慶應義塾大学・大学院経営管理研究科・助教授。1997年3月 同・大学院商学研究科博士課程修了(1999年9月「商学博士」授与される)。1998年9月 米国スタンフォード大学客員研究員。2001年4月 慶應義塾大学・大学院経営管理研究科・教授。2003年5月 RJCカー・オブ・ザイヤー選考委員(現任。2008〜2009年度会長)2014年3月 慶應義塾大学を定年退職(65歳)、名誉教授(現任)。同年4月 早稲田大学 大学院経営管理研究科・教授。2016年9月 早稲田大学ティーチング・アワード受賞。2019年2月 早稲田大学ティーチング・アワード総長賞受賞。同年3月 早稲田大学を定年退職(70歳)。同年4月 ビジネス・ブレークスルー大学 大学院経営学研究科・教授(現任に至る)。
厚生労働省「ヘルスケアビジネス研究会」委員、特許庁「バイオ・テクノロジー動向調査」委員会委員、日本青年会議所「地域未来投資アワード」審査委員長、経済産業省「コンテンツ産業新展開強化事業」座長、社外取締役、…その他歴任。
近著 『なぜ日本からGAFAは生まれないのか』共著(光文社新書、2022年5月)