「医師の働き方改革」「令和4年度診療報酬改定」
「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン5.2版」を踏まえ
福井大学 医学部附属病院 医療情報部
副部長/准教授
山下 芳範(やました よしのり) 氏
医療機関へのサイバー攻撃の増加により、甚大な被害が増加している。また、コロナ禍への対応や医療者の働き方改革への対応ということもあり、リモート運用の必要性も高まっている。福井大学では、プライベートクラウド化を15年前から開始し、2021年からはパブリッククラウドへの移行を行ってきた。これらの経験から、話題のサイバーセキュリティ対策にどのように役立っているかや、リモート運用における優位性について、運用経験を基に解説する。
また、クラウド化によるシステムの構成とともに、IoT活用による業務改善やDX運用への実際の対応や医療安全・感染対策への応用についても紹介する。特に、セキュリティ対応としては、ガイドライン改定や診療報酬改定での施設基準の強化や、令和9年度からの多要素認証必須化など対応が急がれる事項が増えていることもあり、今後の動向を踏まえての考慮点や実現方法について、実際の運用から対応方法を解説する。
1.最近のサイバー攻撃の恐ろしさ
2.医療機関でのセキュリティの基本
3.医療機関におけるセキュリティリスク評価
4.クラウド化の現状と仮想化の勧め
5.福井大学病院でのクラウド電子カルテのデモ
6.ICT・IoTを活用した働き方改革・医療安全への活用
7.ガイドラインや診療報酬で求められるセキュリティ対応
東海大学工学部原子力工学卒。
東海大学大学院応用理学専攻卒。
京都大学医学部研究生を経て、福井医科大学医学情報センター助手を経て、現職。