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生成AI時代の「肖像・音声」利用と保護の法務詳説〜著作権・パブリシティ権・不競法の観点から〜

3月27日(金)
西村あさひ法律事務所
パートナー弁護士・ニューヨーク州弁護士
経済産業省 AI事業者ガイドライン検討会 委員
福岡 真之介(ふくおか しんのすけ) 氏
生成AIにより個人の肖像や声を精緻に模倣できる現在、模倣された人にとってはこれらを保護することは喫緊の課題です。他方で、企業が画像や音声利用において生成AIを利用する場合に他人の肖像権や音声に関する権利を侵害しないかが問題となります。
本講演では肖像と声の無許諾利用をめぐる法的論点を整理します。著作権法、肖像権、パブリシティ権、不正競争防止法などについて解説することに加え、倫理的観点も含め、肖像と声の保護と企業が取るべきリスク管理の指針を提示します。
1.導入:生成AIによる肖像・音声利用の現状と法的課題
(1)ディープフェイク、AIカバーソング、音声合成商品の普及とリスク
(2)検討すべき法的フレームワーク(著作権、商標、不法行為、不競法)
2.著作権法・商標法による保護の限界と可能性
(1)声そのものの「著作物性」と実演家の権利(著作隣接権)
(2)学習段階(30条の4)と生成・利用段階における侵害判断の乖離
(3)商標法における「声」の登録と「商標的使用」
3.不法行為法上の保護:肖像権・パブリシティ権の深掘り
(1)肖像権の判断枠組み:受忍限度論とAI生成画像への適用
(2)パブリシティ権:ピンク・レディー事件判決に基づく3類型と「声」への拡張
(3)「人声権」に関する議論
4.不正競争防止法
(1)周知表示混同惹起(1号)と著名表示冒用(2号)
(2)具体的ケーススタディ:
[1]AI生成肖像の販売 ・広告利用
[2]有名人風AIカバーソングと「打ち消し表示」の有効性
[3]音声を使用した商品
(3)誤認惹起行為(20号):特定の声優を騙る合成音声の法的リスク
(4)信用毀損行為(21号):非競争者間における誹謗中傷への対応
5.実務におけるコンプライアンスと倫理的判断
(1)適法性の判断を超えた「炎上」対策と倫理的観点
(2)企業に求められるガバナンス
6.質疑応答/名刺交換


1996年 東京大学法学部卒業。1998年 司法修習修了(50期)。2001年〜現在 西村あさひ法律事務所勤務。2006年 デューク大学ロースクール卒業(LL.M.)。2006年〜2007年 シュルティ・ロス・アンド・ゼイベル法律事務所勤務(出向)。2007年〜2008年 ブレーク・ドーソン法律事務所勤務(出向)。2014年〜2015年 大阪大学大学院高等司法研究科招へい教授。著書は、『AI・データ倫理の教科書』(2022年)、『データの法律と契約(第2版)』(2021年)、『AIの法律』(2020年)、『AI開発のための法律知識と契約書作成のポイント』(2020年)、『データ取引の契約実務-書式と解説』(2019年)、『IoT・AIの法律と戦略(第2版)』(2019年)。主な論文は、「AIと民事責任・製造物責任」NBL3月号(2023年)、「実践知財法務 AIと知的財産権」ジュリスト9月号(2022年)、「金融業界のAI活用を巡るオルタナティブデータの法的論点」週刊金融財政事情3月号(2022年)、「情報銀行とデータオーナーシップについて」知財管理2月号(2021年)、「デジタルトランスフォーメーション(DX)の概要と法務の関わり方・前提知識(連載)」BUSINESS LAWYERS Website(2020年)、「利用規約をめぐる東京高判令2・11・5の実務への影響を読み解く-プラットフォーム運営実務の視点から」NBL 1184号(2020年)など多数。
