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ナノ断熱材の開発動向と自動車用熱マネジメント技術
8月30日(金) 終了済
(国研)産業技術総合研究所
ナノ材料研究部門 副研究部門長
依田 智(よだ さとし) 氏
これまで断熱材といえば住宅用建材の用途が中心でしたが、EVや電子機器などの熱マネジメントの親展にともなって、様々な用途での利用が増えています。新たな用途では薄く(高性能)で様々な形状に対応する必要があり、真空やガスを使わずにナノサイズの構造で断熱性を確保する“ナノ断熱材”への注目が高まっています。
本講演ではナノ断熱材の中心であるシリカエアロゲル複合材を主な対象として、その基礎、特徴、製造法、断熱性能の評価、開発および実用化の動向をわかりやすく解説します。
1.ナノ断熱材とは何か
2.ナノ断熱材の種類
・シリカエアロゲルおよび複合体
・ナノ発泡ポリマー
・バイオナノファイバー系エアロゲル
3.ナノ断熱材の性能評価
4.ナノ断熱材の実用展開
5.ナノ断熱材の開発動向
6.質疑応答/名刺交換
元・カルソニックカンセイ(現マレリ) 環境技術開発部
シニアエキスパートエンジニア
原 潤一郎(はら じゅんいちろう) 氏
※オンライン講演
地球温暖化防止のため、電気自動車などの電動車両への移行が始まったものの、電気自動車の伸びは停滞し、ハイブリッド車への関心が高まっています。こういう駆動源の変遷に応じた熱マネジメント技術が必要になります。
自動車の電動化は紆余曲折しそうですが、自動運転は、着実に普及してきています。移動中の車内で、いかに気持ちよく過ごせるかが、クルマの主要な価値になります。クルマを選ぶ基準が、燃費から快適性に切り換わろうとしているのです。本講演では、これらの熱マネジメント技術を解説いたします。
1.電動車用エアコン
(1)方式と現行空調システムとの比較
(2)低外気温への対応
(3)テスラ,BYDのヒートポンプサイクル
(4) ヒートポンプサイクルの優劣比較
(5)マルチコントロールバルブ(オクトバルブなど)
(6)水流れ切り換え型ヒートポンプ
(7)ダイキンの新冷媒
(8)急速充電対応
(9)排熱利用の可能性
(10)ヒートポンプの課題
(11)ハイブリッド車用エアコン
2.駆動用電池の温度管理
(1)方式と現行空調システムとの比較
(2)温度管理例
(3)種々の方式
(4)理想的な温度管理方法
(5)部材や材料
(6)今後の電池への対応
(7)全固体電池の場合
3.自動運転の熱マネジメント
(1)自動運転化に伴う課題
(2)自動運転車における差別化技術と求められる技術・材料
4.質疑応答
(国研)産業技術総合研究所にて、超臨界流体、多孔質材料の研究に従事。近年は断熱材開発のNEDOプロジェクトや共同研究、技術コンサルティングに多く対応。JISの改訂委員や国交省・経済省の省エネ補助事業の委員も歴任。技術士(化学および統合技術管理)。
日産自動車(株)にて空調システム(電気自動車用エアコン、変動風)を開発、市販化。カルソニックカンセイ(株)にて、CO2冷媒を使ったエアコンシステムを開発。さらに乗用車用、レーシングカー(F1など)、大型トラックのエンジン冷却系(複合熱交換器、EGRクーラー)を開発。専門は、空調快適性、空調システム、エンジン冷却系、熱交換器、流れと熱の数値解析、多変量解析(因子分析)。技術セミナー講師 100件以上、執筆(共著)40件以上。技術コンサルティング 10件以上。