日本のEVと車載電池、再び世界標準への道
-走行距離、電池性能、燃費と電費、脱炭素効果の比較-
■ポイント■
・自動車電動化を加速する技術開発・電池性能アップへの再挑戦!
・脱炭素の推進に欠かせないEVの本格普及、そのカギとなる高比容量化・低コスト化の技術動向を定量分析!
・双極子(バイポーラ)構造、固体電解質、硫黄系正極など次世代電池技術を解説!
■概要■
本書は2022年に出版した、「EVワールドⅢ 激変期のEV&電池生産(中略)」((株)シーエムシー・リサーチ刊)の改訂版である。現在2026年2Q時点において、2022年版を見て古さを感じない。それと言うのも、EV化の流れがこの3年間停止した状態にあり、“失われた3年”とでも言おうか、最近になって動き始めたEVの進歩が、そのまま接続する感があるからである。
その間の社会や経済の動きはご承知の通りである、それが原因だけではないが、2022年時点で示された自動車各社のEVシフトの目標や、それを支える電池の生産なども、停止と停滞の状態にある。欧米主導で高らかに掲げた目標、“2030(5)年のガソリン車販売停止”は何処へ行ったのか。
“EVに周回遅れだ”と言われた日本の自動車メーカーが、世界的なハイブリッド車HEVの販売拡大で大きな業績を上げた。更に最近になって地道に積み上げた機・電総合技術によって、画期的なEVの性能向上が明らかになった。本改訂版においては、上記の性能向上と環境効果を数値として解析し、脱炭素への可能性を主題とした。EVを含む電気自動車と、電池に関する技術は前版の内容を部分的に改訂はしたが、現在への連続性を理解して頂くために残した。この3年の主題でもあったEVの廉価版や、それを可能とした安価な正極材による電池の低コスト化も簡単に紹介したが、むしろ本格的なEVへ向けての、電池の比容量のアップや、コストダウンに関しては最近の技術動向を定量的に紹介した。
【前編 EVと電動自動車の脱炭素,この数年の経緯と行方】 ※
第1章 自動車の電動化と生産・販売の状況
第2章 電動車両の構成,区分と主要諸元
第3章 HEVの性能とガソリン車ICEとの関係
第4章 PHEVの性能とHEV/PHEV/EVの関係
第5章 EVの性能と環境特性
第6章 燃料電池車FCVの特性とEVとの関係
第7章 自動車のエネルギーと脱炭素
第8章 電動車の電池とシステムに関する課題
第9章 BEVの急速充電と電池システムへの負荷(発熱/冷却)
第10章 電動車用の電池製造と計画(中国アジア,欧米と日本)
第11章 (参考)電池メーカー一覧,EV情報ソース,単位換算表
※前編はPDFファイルのダウンロード形式での閲覧となります。
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【本編 国産EVのレベルアップと車載電池の世代交代】
第1章 グローバルなEV,失われた3年と技術の停滞
─ 2030 年ガソリン車廃止は何処に行ったのか─
1. 1 世界のEV,流れのままに何処へ行く
1. 2 石炭自動車とは言わないが,EVよりはHEVが脱・炭素
1. 3 電池製造は我慢が大事 ─前半は汚れ仕事,後半はクリーン─
1. 4 重くて(低Wh/kg)高価な(¥/kWh),電池だけでは採算が取れない
1. 5 付加価値の高い電池製品─エネルギーよりパワー特性─
第2章 電極と電池のテクノロジー,双極/固体/乾式
-廉価版LFP 電池だけではこの先がない-
2. 1 リチウムイオン電池は固体電解質と双極子(バイポーラー)構造へ
2. 2 湿式電極から乾式電極へ,SONYから34年の歴史に転換の時
第3章 日本のEV 2026,性能レベルの世界標準へ
-トヨタと日産の700 kmと軽EV-
3. 1 国産EV新・旧の諸元値の比較と解析
3. 2 交流電力消費率とトータルCO2レベル
3. 3 EVの充電時間,発熱と電池システムの冷却
第4章 遷移元素フリーの準国産資源と電池構成
-硫黄正極と固体電解質セル-
4. 1 (リチウム負極/硫黄正極)電池
4. 2 シリコン負極SiOx/Cの拡大
第5章 グローバルなEV用電池の生産状況
-IEA EV Outlook 2025 から-
5. 1 IEAレポートの位置付け
5. 2 EV用電池生産の現状と規模感(2024年)
5. 3 EV電池生産を巡る主要メーカーの動向(4Q / 2025)
第6章 電動自動車の台数と電池の対応
-行き詰まりと解決策-
6. 1 日本における電動化の現状と課題
6. 2 電動化シナリオと車載電池需要の試算
6. 3 参考資料(軽自動車の台数と環境性能)
第7章 (追補)最近のグローバルなEV開発の動向
7. 1 最近のEV 開発の動向
7. 2 IEA:EV Outlook 2026
7. 3 最近の世界の石油市場と尿素不足
7. 4 EV 市場拡大と車載電池需要・リサイクル負荷の展望
参考文献一覧
あとがき
■著者■
菅原秀一
■発行年月■
2026年7月31日