SSK 株式会社 新社会システム総合研究所

新しい農薬原体・キー中間体の創製2024

商品No.
R02V1047
出版月
2023年11月
価格

印刷タイプ 223,300円 (税込)

ページ数
B5判 443ページ
発行<調査・編集>(株)シーエムシー出版
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レポート内容
■ポイント■
 ・国内外で開発中または上市された農薬原体71品目の製法を掲載!
 ・農薬原体合成のキーになる中間体85品目をピックアップ、その製法を網羅!
 ・新農薬の開発動向、含窒素複素環系機能性化学品、農薬の国内市場について詳述!

■概要■
 農薬は農作物を病害虫や雑草から守り、生長を調整するために使用される薬剤である。一般的に、農薬を使用せずに栽培した農作物収穫量の減少率は、品種によって差はあるものの30%から多いもので90%に上る。
大量栽培を行う農業主要国はもちろんのこと、食糧自給率が40%に満たない我が国にとっても、農作物の安定的な収量と品質を維持していくためには、農薬は欠かせないものである。
 国連人口基金(UNFPA)が発表した「世界人口白書2023」によると、世界人口は2022年11月に80億人に到達した。人類がかつてない大家族となった一方で、世界の穀物農地面積は過去50年間ほぼ横ばいで推移しており、人口1人当りの農地面積は減少傾向にある。2050年には世界人口が97億人に達するとの予測もあるなか、人口増加に伴う食糧需要への対応は喫緊の課題であり、世界的に効率的な農作物生産が求められている。
 本書は主に化学農薬の研究開発について最近の動向をまとめている。
第Ⅰ編では国内および海外で開発中または上市された農薬原体71品目について製法を解説した。第Ⅱ編では原体の製造過程における重要なキー中間体について紹介した。第Ⅲ、Ⅳ編ではここ数年の農薬の開発動向と含窒素複素環系機能性化学品について詳述している。第Ⅴ編では市場動向についてまとめた。
 本書が、新農薬の創製に携わる研究者・技術者ならびにファインケミカル製品の研究開発、マーケット関連ご担当の方々に
お役立ていただければ幸甚である。
-CONTENTS-
【第Ⅰ編 最新の農薬原体】
1.殺虫剤
 ・benzpyrimoxan/ベンズピリモキサン
 ・cyetpyrafen/シエトピラフェン
 ・cyproflanilide/シプロフラニリド など
2.殺ダニ剤
 ・acynonapyr/アシノナピル
 ・flupentiofenox/フルペンチオフェノックス
 ・pyflubumide/ピフルブミド など
3.殺線虫剤
 ・cyclobutrifluram/シクロブトリフルラム
4.殺菌剤
 ・aminopyrifen/アミノピリフェン
 ・chloroinconazide/クロロインコナジド
 ・dichlobentiazox/ジクロベンチアゾクス など
5.除草剤
 ・beflubutamid-M/ベフルブタミド-M
 ・benquitrione/ベンキトリオン
 ・bipyrazone/ビピラゾン など
6.硝化抑制剤
 ・pronitridine/プロニトリジン
7.植物成長調節剤
 ・anisiflupurin/アニシフルプリン

【第Ⅱ編 農薬原体のキー中間体】
1.殺虫剤
 ・4,6-ジクロロ-5-ホルミルピリミジン
 ・エチル1-エチル-3-メチルピラゾール-5-カルボキシレート
 ・メチル2-フルオロ-3-アミノ安息香酸 など
2.殺ダニ剤
 ・4-フルオロ-3-(メトキシメトキシ)ベンゾトリフルオリド
 ・4-クロロ-2-フルオロ-5-メルカプトフェノール
 ・1,3-ジメチル-2-(トリフルオロメチル)-1H-
        ベンズイミダゾリウムメチル硫酸塩 など
3.殺線虫剤
 ・cis-2-(2,4-ジクロロフェニル)シクロブタンアミン塩酸塩
 ・2-(トリフルオロメチル)ニコチン酸
4.殺菌剤
 ・2-アミノ-6-メチルニコチン酸
 ・(3S)-1-メチル-1H,2H,3H,4H,9H-ピリド[3,4-b]インドール-3-カルボン酸
 ・(3,4-ジクロロイソチアゾール-5-イル)メタノール など
5.除草剤
 ・4-ニトロイソフタル酸メチル
 ・2-(メチルスルホニル)-4-トリフルオロメチル安息香酸クロリド
 ・2-ブロモ-4-クロロベンズアルデヒド など
6.植物成長調節剤
 ・2-アミノ-6-クロロプリン

【第Ⅲ編 新規農薬の開発動向】
<1>新規ウンカ防除剤ベンズピリモキサンの創出
1.はじめに
2.リード化合物の創出と課題
3.リード化合物の最適化
 ・リンカーZ1-Z2およびフェニル基置換基Xの効果
 ・ピリミジン環置換基Yの効果
4.ベンズピリモキサンの合成
5.生物活性
6.おわりに

<2>殺虫剤フルピリミンの創製
1.開発の経緯
2.フルピリミンの構造活性相関
3.殺虫活性特徴について
4.浸透移行的な殺虫活性について
5.ウィルス病媒介阻止効果(ヒメトビウンカ)
6.作用機作
7.標的外昆虫に対する影響
8.おわりに

<3>新規農業用殺菌剤インピルフルキサムの創製
1.はじめに
2.インピルフルキサムの創製
 ・発見の経緯
 ・製造法
3.生物効果
 ・抗菌スペクトラム
 ・作用特性
 ・実用性評価
4.農薬の登録状況
5.おわりに

<4>殺虫剤アフィドピロペンの創製
1.はじめに
2.アフィドピロペンの創薬経緯
 ・PP-Aの発見
 ・側鎖構造の最適化
 ・母核構造の変換
3.殺虫スペクトラム
4.作用機作
5.農業害虫に対する作用特性
6.ウイルス病媒介抑制効果
7.非標的生物に対する影響
8.おわりに

<5>新規殺菌剤キノプロール(R)(一般名:イプフルフェノキン)の創製
1.はじめに
2.キノプロール(R)の創製
 ・リード化合物の発見
 ・アミド型からイミン型へ
 ・ベンゾオキサゼピン骨格の発見と最適化
 ・ベンゾオキサゼピン骨格の見直しとフェノキシタイプの発見
 ・フェノキシタイプの活性向上と最適化
 ・フェノキシタイプの構造活性相関
3.生物効果
 ・有効病害例
 ・圃場における防除効果
 ・作用機構
4.おわりに

<6>殺菌剤キノフメリンの創製
1.はじめに
2.キノフメリンの発見と誘導体展開
 ・リード化合物の選定
 ・シクロヘキサン環の1位の置換基の展開
 ・シクロヘキサン環とキノリン環の間の部分の検討
 ・仮説に基づいた閉環化合物の合成とその活性
 ・イソキノリン環の置換基の検討
3.キノフメリンの合成
4.キノフメリンの作用部位と作用特性
 ・キノフメリンの作用部位
 ・キノフメリンの作用部位における選択性
 ・キノフメリンの作用特性
5.キノフメリンの性状
6.おわりに

<7>新規水稲用除草剤フェンキノトリオン(EFFEEDA (R))の創製
1.はじめに
2.フェンキノトリオンの創製研究
 ・リード化合物の発見
 ・構造活性相関と最適化
3.フェンキノトリオンの水稲用除草剤としての特徴
 ・殺草スペクトラム
 ・作用症状と生育期の除草効果
 ・残効性
 ・水田環境における除草効果
 ・水稲安全性
4.フェンキノトリオンの水稲安全性機構
 ・フェンキノトリオンの水稲安全性要因の解明
 ・水稲安全性とCYP81A6との関連
5.おわりに

【第Ⅳ編 含窒素複素環系機能性化学品】
<1>ピラジン系機能性化学品(食品香料、農薬、医薬品、電子材料など)
[1 食品香料;農薬の中間体]
1.はじめに
2.ピラジン化学発展の歴史
 ・食品香料
 ・農薬
 ・医薬品
 ・天然物
3.食品香料
 ・ピラジン、2-メチルピラジン、2,3-ジメチルピラジン、
  2,5-ジメチルピラジン(3b)、2,6-ジメチルピラジン、
  2,3,5-トリメチルピラジン、2,3,5,6-テトラメチルピラジン
 ・2-プロピルピラジン など
4.農薬中間体
 ・2-ヒドロキシピラジン(2-ピラジノール)
 ・2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)ピラジン など
[2 医薬品(触媒、電子材料、配位子、液晶)中間体]
5.医薬品(触媒、電子材料、配位子、液晶)中間体
 ・2-シアノピラジン
 ・2-アミノメチルピラジン など
6.おわりに

<2>キノキサリン系機能性化学品
   (染料、農薬、動物用医薬品、医薬品、食品香料、配位子、補遺)
[1 染料、農薬の中間体]
1.はじめに
2.キノキサリンの化学発展の歴史
3.染料中間体
 ・2,3-ジクロロキノキサリン-6-カルボン酸クロリド
4.農薬中間体
 ・6-メチルキノキサリン-2,3-ジチオール
 ・1H-キノキサリン-2-オン(2-ヒドロキシキノキサリン) など
[2 動物用医薬品、医薬品、食品香料、配位子の中間体および補遺]
5.動物用医薬品
 ・2-アミノキノキサリン
 ・3-メチルキノキサリン-2-カルボン酸 など
6.医薬品中間体
 ・キノキサリン
 ・キノキサリン-2-カルボン酸 など
7.食品香料
 ・5-メチルキノキサリン
 ・5,6,7,8-テトラヒドロキノキサリン
8.配位子中間体
 ・2,3-ジクロロキノキサリン
9.補遺
10.おわりに

<3>ピリダジン系機能性化学品(染料、農薬、医薬品など)
[1 二置換ピリダジン誘導体]
1.はじめに
2.ピリダジン化学発展の歴史
3.二置換ピリダジン系
 ・1,2-ジヒドロピリダジン-3,6-ジオン(マレイン酸ヒドラジド)
 ・3,6-ジクロロピリダジン など
[2 三置換ピリダジン、C-フェニルピリダジン
            およびN-フェニルピリダジン誘導体]
4.三置換ピリダジン系
 ・3,4,6-トリクロロピリダジン
 ・3,6-ジクロロピリダジン-1-オキシド など
5.C-フェニルピリダジン系
 ・6-フェニルピリダジン-3(2H)-オン
 ・4,6-ジクロロ-3-フェニルピリダジン など
6.N-フェニルピリダジン系
 ・4-クロロ-2-フェニル-6-メチルピリダジン-3(2H)-オン
 ・6-ヒドロキシ-2-フェニルピリダジン-3(2H)-オン など
[3 ムコクロロ酸、二環式ピリダジンおよびフタラジン誘導体]
7.ムコクロロ酸誘導体
 ・1-フェニル-4,5-ジクロロピリダジン-6-オン、
  1-(3-トリフルオロメチルフェニル)-4,5-ジクロロピリダジン-6-オン
 ・3-(4,5-ジクロロ-6-オキソピリダジン-1-イル)プロピオン酸 など
8.二環式ピリダジン系
 ・6-ベンゾイル-3-クロロ-5,6,7,8-テトラヒドロピリド
                      [4,3-c]ピリダジン
 ・イミダゾ[1,2-b]ピリダジン など
9.フタラジン系
 ・フタル酸ヒドラジド
 ・3-ニトロフタル酸ヒドラジド など
10.おわりに

【第Ⅴ編 農薬の市場動向】
<1>農薬工業の市場動向
1.需給動向
2.輸出入動向
3.生産動向
4.業界動向
5.開発動向

<2>国内農薬市場の推移-殺菌剤を中心にして-
1.はじめに
2.農薬全体の出荷金額と出荷量の推移
3.殺菌剤の出荷金額の推移
 ・殺菌剤の分類
 ・殺菌剤の作用機構別の出荷推移
 ・国内市場に登場した新規殺菌剤
4.おわりに

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