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【突き進むAI・HPC・CPO(光電融合)】
-AIインフラの中核を担う「AIコンピューティングプラットフォーム企業」へ進化-
7月15日(火)
クリーンエネルギー研究所 代表
阪口 幸雄(さかぐち ゆきお) 氏
本講義では、NVIDIAがGPUメーカーという旧来の枠を超え、AIインフラの中核を担う「AIコンピューティングプラットフォーム企業」へと進化しつつある構造的変化を俯瞰する。単なる製品開発企業ではなく、AIモデルの生成・推論・運用までを支える産業基盤構築者としてのNVIDIAの現在地と将来戦略に焦点を当てる。
第1部では、同社が進める垂直統合(GPU/CPU/DPU〜AI推論API)とフルスタック戦略について概観し、いかにしてAI経済圏全体に影響を及ぼすポジションを確立しているかを明らかにする。また事業構成と主力プロダクトを「AIインフラ事業群」として再定義し、AIクラウド、生成AIブーム、NIM(推論マイクロサービス)等の構成要素を整理する。特に極めて大量の計算を高速で処理するための技術・システム群を指すHPC(High Performance Computing)は、2035年に向けて極めて重要になってくる。
第2部では、Blackwell世代GPU、NVLink/InfiniBand、CPO(光電融合)などの要素技術が、AIファクトリーの高効率化にいかに貢献しているかを技術的視点から解説する。演算密度向上と冷却・電力制約の克服という観点を交え、システム設計全体を俯瞰する。
第3部では、産業別ユースケースとして、電力(Grid AI)、自動運転(Orin/Thor)、設計シミュレーション(Omniverse)、医療(Clara)、量子計算(cuQuantum)等における展開を取り上げ、各業界でNVIDIAが果たす基盤的役割を整理する。
第1部:NVIDIAの現在地と事業全体像
(1)NVIDIAの企業概要と収益構造(Gaming/Data Center/Auto/Omniverse)
(2)現在の主力製品群(H100/H200, Grace Hopper, RTXなど)
(3)生成AIブームとNVIDIAの位置づけ
(4)主要競合との比較(AMD, Intel, Apple, Google TPU)
第2部:技術革新の最前線
(1)GPUアーキテクチャの進化(Volta → Ampere → Hopper → Blackwell)
(2)NVLink・InfiniBand・CXLなどインターコネクト技術
(3)Co-Packaged Optics(CPO)とシリコンフォトニクスの実装動向
(4)Grace/Grace Hopper:CPUとGPUの統合戦略
(5)CUDA・TensorRT・NIMなどソフトウェア・エコシステム
(6)AIインフラ最適化とエネルギー効率(FLOPs/W)
第3部:中長期戦略と市場拡張
(1)AIファクトリー構想と次世代データセンター(「AIの工場」)
(2)Omniverseと産業メタバース:設計・仮想試作・都市モデル
(3)自動運転とOrin/Thorプラットフォーム
(4)エネルギー・電力むけのAIプラットフォームの構築
(5)医療・量子コンピューティング・ロボティクスへの展開
第4部:質疑応答/名刺交換
※プログラムは最新状況に応じて変更する場合があります
シリコンバレー在住の著名コンサルタント。米国のクリーンエネルギーと、日本のビジネスへの影響にフォーカスしたコンサルタント会社の代表をつとめる。シリコンバレーを中心に、エネルギー問題の定点観測を長期間行い、今後の動向と日本企業の対応についてのきわめて明解なビジョンを持つ。専門分野は、データセンターの電力問題、エネルギー貯蔵、発送電分離、デマンドレスポンス、分散電源、太陽光発電、水素発電、電気自動車、等。
日本の大手エネルギー企業、日本政府機関、大学等のアドバイザーを多数務める。
シリコンバレーに40年在住。日立(日本と米国)にて17年間最先端の半導体の開発に携わったあと、そのビジネス経験や物性の知識を活用すべくエネルギー分野に。
調査レポート 『日米のデータセンター ビジネスと技術の最新動向2025』
https://www.ssk21.co.jp/R0000103.php?gpage=07V0005