SSK 株式会社 新社会システム総合研究所

微細藻類の産業利用

商品No.
R02V1134
出版月
2026年 9月
価格

印刷タイプ 69,300円 (税込)

ページ数
B5判、228ページ
発行<調査・編集>(株)シーエムシー出版
備 考
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レポート内容
■ポイント■
・微細藻類ビジネスの成否を分ける「培養技術とコスト」に焦点を当て、事業化への課題と可能性を俯瞰した一冊!
・地球温暖化や異常気象を背景に、可及的速やかに求められる微細藻類由来物質生産の社会実装!
・培養・生産設備、食品・サプリ/医薬品・化粧品/燃料生産/環境浄化、ビジネスの実例からなる章構成で、微細藻類を活用した産業利用の最新動向をご紹介!

■概要■
微細藻類の高い光合成能を活用して,大気中のCO2を原料としてものづくりを行うことでCO2削減と物質生産を両立させる。こういった目標を掲げた研究開発は国のプロジェクトを中心に,これまで何度か機運が高まったが,培養設備の設計・実証で終わったり,実用化には経済的に合わなかったりして社会実装まで到達した例はサプリメントや水産飼料の一部など限られた
例しかない。しかし最近の世界的な異常気象などを見ていると可及的速やかに社会実装レベルでの対応が必要である。現在も多くの大学や研究機関,企業などが微細藻類の産業利用を研究しているが,本書では様々な視点からの微細藻類の産業利用の可能性,またその問題点や今後の展望について各方面の専門家の先生方にご執筆いただいた。
とはいえ,現在のところ新たなビジネスの創出といえるほど軌道にのった微細藻類利用は決して多くはなく,サプリメント原料や一部の化粧品原料として流通している例が散見される程度である。確かに独立栄養培養により,大気中のCO2を原料とし,太陽光で微細藻類に光合成させてCO2固定とものづくりを行うというストーリーはわかりやすいし,スマートである。
しかし産業利用となると独立栄養培養には高いハードルが多い。例えば従属栄養培養であれば糖などの炭素源は必要であるが,株により100〜200g/L程度のバイオマス収量が得られるのに対し,独立栄養培養ではより長い時間をかけて数g/L程度のバイオマス収量となる。また,昼間は太陽光のエネルギーが得られるが夜間は太陽光が利用できない。そのような点からも
独立栄養培養で微細藻類を国内でビジネス化可能なのは,水産初期餌料やサプリメント原料のような単価の高い高付加価値物で,国内年間生産量が数tから10数t程度のもの以外はコスト的にも生産規模的にも困難だと考える。一方,現在市場に流通している微細藻類,あるいはその成分についてはむしろ従属栄養培養されたものの方が多いのが実状である。従属
栄養培養のメリットはやはり高い培養効率とバイオマス収量である。
しかしながら主に糖などの炭素源が必要で,基本的に無菌条件下での培養が必須となる。特に燃料や飼料などの安価なプロダクツの生産にはコストダウンのためにスケールメリットを最大限活用する必要があり,1事業所あたりの生産量は大規模化しそれに見合った安価な炭素源も大量に必要になる。
こういった点についても,各論の専門家のご意見をこの特集を通じてうかがってみたいと期待している。
最後に,ご多忙の中,ご執筆いただきました先生方に感謝いたしますとともに,本著での研究分野でのさらなるご活躍を祈念いたします。
-CONTENTS-
第1章 微細藻類の産業利用
1 微細藻類の産業利用
2 微細藻類ユーグレナの産業利用

第2章 微細藻類ライブラリの構築とその活用
1 はじめに
2 微細藻類株の基礎的知見
3 新たな培養株の作出方法
4 SeedBank株ライブラリ
5 大量培養装置開発に必要な生物学とエンジニアリングの融合
6 終わりに

第3章 培養・生産設備
1 微細藻類の培養および設備設計技術
2 微細藻類の大規模生産施設構築とその用途開発
3 微細藻類生産設備の要素技術開発
 〜ガラス管型フォトバイオリアクターと微細藻類用遠心分離機〜
4 微細藻類の大規模培養での課題解決に向けた菌叢解析

第4章 食品・サプリメント・医薬品
1 微細藻類を活用した食品業界課題の解決
2 魚油代替を目指したEPA 高含有TAG 生産ナンノクロロプシスの開発
3 微細藻類由来オメガ3について
4 微細藻類から血圧降下薬への展開
5 食用微細藻類による血糖値上昇抑制

第5章 化粧品・化成品
1 微細藻類によるCO2固定化と有?化学品?産
2 シアノバクテリア由来の天然サンスクリーン剤
3 ミドリムシ由来多糖(パラミロン)を出発原料とする有機材料素材の創成
 -ナノファイバーから接着剤まで-

第6章 燃料生産
1 油糧藻類ナンノクロロプシスにおけるバイオ燃料開発のためのゲノム
 編集技術
2 持続可能な航空燃料生産に果たす微細藻類の役割と社会実装に向けた
 技術開発の現状
3 ユーグレナによるバイオ燃料生産

第7章 環境浄化
1 微細藻ガルディエリアを用いた貴金属回収
2 微細藻類を用いた廃水処理

第8章 飼料
1 海洋性微細藻類の餌料としての利用
2 水産餌料用微細藻類の高効率培養

第9章 ビジネス動向
1 微細藻類の分野別利用とビジネス動向
2 微細藻類をビジネスとして成り立たせるための要点

■監修■
林 雅弘

■発行年月■
2026年9月1日
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