SSK 株式会社 新社会システム総合研究所

二酸化炭素の分離・回収と資源化・転換 -技術資料集-

商品No.
R02V1126
出版月
2026年 3月
価格

印刷タイプ 71,500円 (税込)

ページ数
B5判 254ページ
発行<調査・編集>(株)シーエムシー出版
備 考
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レポート内容
■ポイント■
・2050年カーボンニュートラルへの羅針盤!技術開発が加速する「CO2の分離・回収と資源化・転換」の多角的なアプローチをまとめた1冊。
・長年テーマを追い続けてきたシーエムシー出版ならではの視点で、CCUSの核心的な情報を体系的に編纂!
・DAC、MOF、e-methane、SAF等、最近のトピックを網羅した実務者待望の技術資料集!

■概要■
 今日、地球規模の気候変動対策は「努力目標」の域を超え、世界の経済・産業構造そのものを規定する最優先事項となりました。日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け、官民一体となったGX(グリーントランスフォーメーション)の進展は、もはや一過性のトレンドではなく、産業界の生存を懸けた宿命といえます。
この巨大な転換点において、「ハード・トゥ・アベート(Hard-to-Abate)」分野を含むあらゆる産業セクターから期待を寄せられているのが、CO2の回収・利用・貯留(CCUS)技術です。本技術は、エネルギー転換の過渡期における現実的な解決策であると同時に、脱炭素社会の構築に向けた切り札として、その実装が急務となっています。
 CCUSが今、これほどまでに切望されている背景には、再生可能エネルギーへのシフトだけでは埋めきれない「炭素のギャップ」の存在があります。
鉄鋼、化学、セメントといった基礎化学産業の製造プロセスや、長距離輸送を担う航空・船舶部門では、プロセスの特性上、どうしてもCO2の排出をゼロにすることは困難です。
ここで重要となるのが、従来の排出源からのCO2回収・貯留(CCS)に留まらない、より能動的な技術革新です。近年、回収したCO2を燃料や化学品、建材へと再利用する「CCU(Carbon Capture and Utilization)」や、すでに大気中に放出された希薄なCO2を直接回収する「DAC(Direct Air Capture)」の技術開発が世界的に加速しています。
 弊社では、まだ「脱炭素」という言葉が一般化する以前からこのテーマに注目し、雑誌・書籍を通じて専門的な情報発信を継続して参りました。これまで蓄積されてきた膨大な文献や資料は、まさに日本のCCUS研究の歩みそのものでもあります。今般、技術の商用化・社会実装が現実味を帯びるこの機会に、これまで掲載した原稿を技術資料集として一冊にまとめ、書籍化いたしました。
本書が、CO2の分離・回収から資源化・転換に至るまでの広範な技術体系を俯瞰し、現場での具体的な課題解決に寄与する実戦的な資料として、多くの皆様にご活用いただけましたら幸甚です。
-CONTENTS-
【第1編:総論】
第1章 CO2分離回収技術開発の動向
1 はじめに
2 CO2の発生量と排出源
3 CO2回収技術と課題点
4 今後の展望

第2章 大気中から二酸化炭素を回収するDAC技術の開発
1 はじめに
2 DACの現状について
3 気体分離膜型DACの可能性
4 高分子気体分離膜とその限界
5 Mixed Matrix Membrane(MMM)
6 ナノスペースを有するシリカナノ粒子添加超高CO2透過高分子気体分離膜
6.1 ナノスペース
6.2 ナノスペースを有する複合気体分離膜の気体透過特性
6.3 高CO2透過高分子気体分離膜の進化
6.4 DAC指向第3世代ナノ粒子複合膜

【第2編:CO2分離・回収技術】
第3章 大気中からのCO2直接回収技術
1 はじめに
2 DAC技術の概要
3 DAC技術の先行開発事例
4 DACに用いる分離回収材料
5 DACのライフサイクルアセスメント
6 DACとメタネーションの統合
7 おわりに

第4章 液-固相分離を利用したDirect Air Capture技術の開発
1 はじめに
2 二酸化炭素回収技術
3 相分離を利用したCO2回収技術
3.1 液-液相分離を利用した二酸化炭素回収技術
3.2 液-固相分離を利用したCO2回収技術
4 イソホロンジアミンを用いた液-固相分離によるCO2回収技術
4.1 イソホロンジアミンを用いた液-固相分離によるDirect Air Capture
4.2 イソホロンジアミン溶液による二酸化炭素吸収・放出実験
4.3 IPDAを用いた液-固相分離によるCO2吸収・脱離機構
5 IPDA水溶液を用いた液-固相分離によるDAC実験

第5章 二酸化炭素分離膜モジュール実用化研究開発の成果について
1 はじめに
2 分子ゲート膜
3 次世代型膜モジュール技術研究組合による分子ゲート膜モジュールの開発
4 おわりに

第6章 オールカーボンCO2分離膜の創出と展望
1 はじめに
2 ガス分離膜
2.1 ガス分離膜の種類と分離メカニズム
2.2 CO2分離膜の設計
2.3 既存CO2分離膜の課題
3 オールカーボンCO2分離膜
3.1 特徴
3.2 性能
4 今後の展望
4.1 社会実装に向けた取り組み
4.2 応用展開
5 まとめ

第7章 大気中からの直接的CO2回収を可能とする分離ナノ膜の開発
1 はじめに
2 膜分離の機構
3 分離膜のCO2透過性向上
3.1 分離膜における気体透過量支配因子
3.2 透過係数の向上
3.3 膜厚制御による透過性の向上
4 分離膜のCO2選択性向上
4.1 m-DACにおけるCO2選択性の重要性
4.2 分離膜表面へのCO2選択層の塗布
4.3 化学反応を活用した分離膜表面の分子修飾と,選択性の向上
5 おわりに

第8章 金属有機構造体(MOF)を用いたCO2分離材料の開発
1 はじめに
2 金属有機構造体(MOF)
3 MOFを用いたCO2の吸着分離
3.1 相互作用サイトの導入によるCO2吸着
3.2 相互貫通型MOF
3.3 耐水性を備えたMOF
3.4 柔軟なMOF によるCO2吸着
4 実用化に向けた取り組み
5 今後の展望

第9章 ゲート開閉型CO2吸着挙動の安定化に向けた異種骨格コンポジットゼオライトの開発
1 はじめに
2 ゼオライトを用いたCO2回収プロセスの課題
3 ゲート開閉型吸着挙動を示す材料
4 異種ゼオライト骨格の複合によるゲート開閉型CO2吸着挙動の安定化
5 CO2吸着時のPHIゼオライトの結晶構造観察
6 ゲート開閉型吸着挙動を示すゼオライトの課題と利点
7 おわりに

第10章 イオン液体や深共晶溶媒を用いたCO2化学吸収液
1 はじめに
2 イオン液体によるCO2化学吸収
3 深共晶溶媒によるCO2化学吸収
4 おわりに

【第3編:CO2資源化のための熱触媒】
第11章 酸化セリウム触媒を用いた低圧二酸化炭素の非還元的変換
1 はじめに
2 尿素誘導体および炭酸エステル合成反応の化学平衡
3 酸化セリウムを用いた尿素誘導体合成
4 酸化セリウムを用いた二酸化炭素吸収アミンからの尿素誘導体合成:
  外部からの二酸化炭素添加が必要のないシステムの開発
5 酸化セリウムとニトリル脱水剤を用いた脂肪族ポリカーボネート合成
6 ニトリル脱水剤を用いない脂肪族ポリカーボネート合成
7 おわりに

第12章 ナノ構造化された酸化銅と有機界面の協働による選択的CO2電解還元
1 はじめに
2 Cu酸化種を前駆体とするCO2電解触媒
3 銅-有機物界面でのCO2還元性能向上
4 銅表面で自己制御されたCuAACによる有機膜成長とそのCO2還元性能
5 おわりに

第13章 プロパン酸化脱水素に有効な高耐久性触媒の開発〜CO2利用とプロパン製造の両立〜
1 緒言
2 多元素合金触媒の設計指針
3 Pt-Co-In/CeO2の構造解析
4 Pt-Co-In/CeO2の触媒性能
5 反応機構に関する検討
6 結言

第14章 銀触媒による二酸化炭素固定化反応
1 はじめに
2 銀触媒による二酸化炭素捕捉反応
2.1 プロパルギルアルコール/アミン類の環状炭酸エステルへの変換反応
2.2 二酸化炭素の捕捉と転位反応を伴うα,β-不飽和カルボニル化合物の合成反応
2.3 触媒的不斉二酸化炭素捕捉反応
3 二酸化炭素への炭素-炭素結合形成反応
3.1 エノラートとの反応
3.2 アルキニルアニリン誘導体との反応
3.3 生物活性化合物合成への適用
3.4 二酸化炭素と求電子剤の連続導入反応
4 二酸化炭素捕捉反応の展開
4.1 常温常圧条件のKolbe-Schmitt型反応
4.2 脱炭酸を駆動力とする選択的反応
4.3 二酸化炭素を用いるN-ホルミル化反応
5 おわりに

【第4編:CO2資源化のための光触媒】
第15章 豊富な酸素空孔を有する白金担持モリブデン亜酸物上での光アシスト型CO2水素化反応
1 はじめに
2 酸素空孔を導入したモリブデン酸化物の特徴
3 低温域でのRWGS反応
4 光照射下でのRWGS反応
5 モリブデン酸化物の形態・組成制御による高活性化
6 おわりに

第16章 単層カーボンナノチューブを利用した光CO2還元触媒
1 はじめに
2 単層カーボンナノチューブの分子吸着
3 ヨウ素内包カーボンナノチューブ
4 ヨウ化銀/ナノチューブ/ヨウ素酸銀複合体合成
5 CO2還元性能評価
6 今後の展望

第17章 H2Oを電子源とするCO2光還元を目指した不均一系光触媒の開発
1 はじめに
2 H2Oを電子源とするCO2光還元を評価する基準
3 GaやTaを含む酸化物光触媒
4 SrTiO3光触媒
4.1 SrTiO3光触媒へのAlドープ
4.2 第二金属担持の効果
4.3 SrTiO3光触媒へのMgドープ
5 おわりに

第18章 半導体性MOFを光触媒とした高選択的CO2還元
1 はじめに
2 分子性の固体光触媒
3 CO2還元に高活性を示すPb-S結合含有MOF光触媒
4 新規合成ルートの開拓によるKGF-9光触媒の高性能化
5 高効率CO2光還元を可能とするSn系配位高分子
6 おわりに

【第5編:CO2有効利用の実際】
第19章 CO2の回収・利用への触媒開発と化成品製造,有用物質への変換
1 はじめに
2 CO2を原料とする工業的な化成品製造
2.1 尿素
2.2 サリチル酸
2.3 ポリカーボネート
2.4 メタノール
2.5 無機炭酸塩
3 CO2を原料とする研究段階の取り組み
4 おわりに

第20章 CO2を活用した基礎化学品合成
1 緒言
2 低温メタノール合成
3 エタノール合成
4 アクリル酸合成
5 結言

第21章 SOECメタネーション技術革新によるe-methane低コスト製造への挑戦
1 はじめに
2 「カーボンニュートラル」を目指す背景とその本質
3 バイオマスとe-メタンの製造・利用サイクル,CO2削減効果の比較
4 SOECメタネーション技術の概要と特長
5 SOECメタネーション技術革新に関する大阪ガスの取組み
6 グリーンイノベーション基金事業による技術革新の推進と今後の展開

第22章 非平衡プラズマによる新しいCO2転換技術
1 はじめに
2 プラズマvsプラズマ触媒
3 無触媒プラズマ技術
3.1 CO2の直接分解反応
3.2 エネルギー効率
4 プラズマと触媒の複合反応
4.1 プラズマ触媒の反応装置
4.2 CO2メタネーション反応
4.3 プラズマ触媒によるメタネーション反応の基本特性
4.4 オートメタネーション反応
5 おわりに

第23章 CO2を原料としたメタノール製造技術の最前線
1 はじめに
2 メタノール合成用分離膜の開発動向
3 メンブレンリアクターの可能性と今後の展望

第24章 CO2を原料とした直接FT合成の研究開発
1 FT合成とは
2 直接FTについて
3 直接FT触媒の開発状況
3.1 鉄系触媒
3.2 コバルト系触媒

第25章 FT合成技術を中心としたSAF製造技術と今後の展開
1 はじめに
2 FT合成技術
2.1 FT合成技術概要
2.2 FT合成反応器
3 持続可能な合成ガス製造技術
3.1 ガス化技術を用いた合成ガス製造
3.2 水とCO2を原料とする合成ガス製造
4 おわりに
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