■ポイント■
・光触媒から高分子まで、抗菌・抗ウイルス技術の基礎〜技術動向を網羅!
・次世代製品を拓く、抗菌・抗ウイルス技術の最前線と開発指針!
・基礎理論から評価法、製品設計までを網羅したR&D必携の一冊!
■概要■
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行を経て、社会は「ウィズコロナ」という新たな段階へと移行した。
しかし、新興・再興感染症の脅威は依然として世界的規模で続いており、清潔な生活環境を尊ぶ我々の健全な社会を持続可能にするためには、従来の医療的アプローチに加えて、バイオテクノロジー、デジタル技術、材料科学、建築工学など多分野にわたる技術革新を総合的に進めることが強く望まれている。
2021年5月、「抗菌・抗ウイルス剤の最新動向」を刊行し、抗微生物資材の技術開発と製品化に関する広範な情報を提供した。
その後、本分野の急速な進展が続き、新規材料や技術開発に関する情報が蓄積されている。この度、研究に携わるメーカー・大学・研究機関の諸氏の協力を得て、本書「抗菌・抗ウイルス・防カビ剤分野の最新技術動向」を発刊するに至った。
本書が次世代の感染制御材料の開発・実装に携わる諸氏に信頼性の高い基礎知識と技術動向を提供する一助となれば幸いである。
<1>抗菌・抗ウイルス・防カビ技術の基礎
1.抗菌・抗ウイルス・防カビ剤の対象とする微生物
2.抗菌・抗ウイルス・防カビ剤の分類とその特徴
(1)無機系薬剤の特徴
(2)有機系薬剤の特徴
(3)天然物由来系薬剤の特徴
(4)ウイルスの基本構造と抗ウイルス剤の種類、その特徴
3.抗菌・抗ウイルス・防カビ剤の配合技術と製品化の実際
(1)製品化への工夫
(2)製品の主な用途と課題
4.抗菌剤開発における留意点
5.本当に抗菌グッズは効果があるのか?一般消費者の素直な疑問
<2>バイオフィルムの基礎
1.バイオフィルムの構造と構成成分
2.バイオフィルムの発生環境
3.バイオフィルムの形成過程
4.バイオフィルムの情報伝達機構(クオラムセンシング)
5.バイオフィルムの弊害と有効活用
<3>抗菌・抗ウイルス・抗バイオフィルムのための表面設計
1.はじめに
2.細菌・ウイルスの構造と感染
3.バイオフィルムの形成
4.抗菌・抗ウイルス表面の設計
・設計指針
・殺菌・ウイルス不活化因子
・付着・定着に影響する因子
5.各因子に対する抗菌・抗ウイルス技術
・表面形態
・物理化学特性
・環境要因
・病原体
6.おわりに
<4>天然由来の抗菌・抗ウイルス医薬品の動向
1.緒言
2.天然由来の抗菌・抗ウイルス医薬品の最近の動向
3.結語
<5>繊維用抗菌・抗カビ加工剤の基礎と今後の動向
1.はじめに
2.細菌・カビ・ウイルスの比較
3.繊維の衛生加工に用いられる主な抗菌・抗カビ・抗ウイルス剤の種類
4.繊維への衛生加工プロセス
5.繊維用加工剤の抗菌・抗カビ発現メカニズム
6.おわりに〜今後の動向〜
<6>無機系抗菌材料の研究動向と抗菌発現における知見
1.はじめに
2.無機系材料における好適抗菌試験
3.無機系抗菌材料
・酸化物セラミックス
・多孔質炭素の細菌吸着
・吸着材との複合系
4.酸化物セラミックスの無光下抗菌活性の発現における結晶面の重要性
5.おわりに
<7>無機系抗菌剤及び抗ウイルス加工剤の特徴と製品への加工方法、性能評価
1.はじめに
2.抗菌剤、抗ウイルス加工剤
3.銀系無機抗菌剤・抗ウイルス加工剤の加工方法と特徴
4.抗菌・抗ウイルス加工製品の性能評価方法
・抗菌性試験
・抗ウイルス性試験
5.抗菌・抗ウイルス加工の応用例
・抗菌剤の加工例
・抗ウイルス加工剤の繊維への後加工例
・抗ウイルス加工剤の樹脂への練り込み加工例
<8>加飾銀薄膜の抗ウイルス性
1.はじめに
2.実験
・加飾銀薄膜の作製
・抗ウイルス性試験
3.結果と考察
・加飾銀薄膜の作製
・抗ウイルス性試験
・抗ウイルス性発現のメカニズムの考察
・抗ウイルス性を活かした応用分野の検討
4.おわりに
<9>金属ナノ粒子の抗菌・抗ウイルス性能
1.銀ナノ粒子(Ag NPs)の合成
2.銀ナノ粒子(Ag NPs)の抗菌・抗カビ活性
3.銀ナノ粒子(Ag NPs)の抗ウイルス活性
4.銀ナノ粒子(Ag NPs)と高分子の複合化と抗菌・抗ウイルス活性
5.着色の低減に向けての検討
<10>Cu-DLC膜の抗菌・抗ウイルス性
1.はじめに
2.Cu-DLCコーティング
3.Cu-DLC膜の特徴
・Cu-DLC膜の構造
・Cu-DLC膜の抗菌性
・Cu-DLC膜の抗ウイルス性
・Cu-DLC膜のCu徐放
・Cu-DLC膜の摩擦特性
・Cu-DLC膜の硬さ
4.おわりに
<11>銀ナノ粒子担持繊維の抗菌性能と抗ウイルス効果
1.はじめに
2.銀ナノ粒子の抗微生物性能の発現機構
3.金属銀ナノ粒子の基材への直接固定化法
4.銀ナノ粒子担持繊維の抗菌性能
5.銀ナノ粒子担持繊維の抗ウイルス性能
6.銀ナノ粒子担持繊維の抗カビ性能
7.銀ナノ粒子樹脂板の抗菌性能および抗ウイルス性能
8.まとめ
<12>天然無機材料の抗菌性能
1.はじめに
2.貝殻焼成粉末
・抗菌活性
・応用
3.卵殻焼成粉末
4.グリーンケミストリーによるCaOナノ粒子の合成
5.おわりに
<13>固定化抗菌・抗ウイルス剤Etakの特性と応用
1.固定化抗菌剤Etakとその抗菌効果について
・タオルへの固定化と抗菌性
・Etakの抗菌スペクトルについて
・第四級アンモニウム塩の抗ウイルススペクトルと
Etakの抗インフルエンザ効果について
2.Etakの安全性
・変異原性試験(AMES試験)
・マウスを用いた急性経口毒性試験
・ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験
・ウサギを用いた連続皮膚刺激性試験
・ウサギを用いた眼刺激性試験
・ヒトパッチテスト
3.Etakの化粧品としての応用
・口腔化粧品として
・皮膚への固定化
4.おわりに
<14>水溶液型銀系抗菌剤・抗ウイルス加工剤の開発と応用展開
1.水溶液型銀系抗菌剤・抗ウイルス加工剤の開発背景
2.AGアルファ(R)の製品特徴
・製品概要
3.AGアルファ(R)の応用事例
・水系コーティング剤への応用事例と製品の採用事例
・紙おむつ用途への応用事例
4.おわりに
<15>抗菌・抗ウイルス性ペルオキソチタン系コーティング剤
1.はじめに
2.ペルオキソチタン系コーティング剤
・ペルオキソチタン錯体水溶液(PTC水溶液)
・ペルオキソ改質アナタースゾル(PAゾル)
・抗菌・抗ウイルス・抗カビ性
3.Cu、Ag複合ペルオキソチタン系コーティング剤と抗ウイルス性
4.徐放性透明膜等への応用
5.おわりに
<16>蒸着重合膜による防カビ資材の開発
1.はじめに
2.蒸着重合とは
・薄膜形成手法
・蒸着重合
・蒸着重合の歴史
3.徐放性蒸着重合膜の作製
・材料選定
4.防カビ資材(Mamold:マモルド)
・構成
・徐放性能
・湿度依存性
5.防カビ効果
6.食品安全性
7.今後の展開
<17>抗菌・抗ウイルスフィルムの開発と応用展開
1.はじめに
2.天然物由来の揮発性抗菌成分
・精油
・みどりの香り
・キノコ由来の揮発性成分
3.抗菌包材の開発
・揮発性抗菌化合物の評価と選抜
・抗菌包材の作製
・抗菌包材を使った抗菌試験
・実包試験
・繰り返し使用実験
4.まとめ
<18>セルロースナノファイバーを添加した抗菌剤の開発
1.はじめに
2.CNFを添加した抗菌剤と抗菌処理した繊維の特徴
・抗菌性金属粒子の分散剤および布帛とのバインダーとしてのCNF
・CNF添加による抗菌剤の保存性向上とXAFS測定によるCu粒子の測定
・木綿布帛および毛織物の抗菌加工
3.県の特産品である木綿や毛織物に応用した事例
・愛知県手帳特別版の表紙生地
・生乾き臭を抑える抗菌性三河木綿ガーゼ
4.おわりに
<19>住宅用セラミック材料における抗菌・防汚技術
1.はじめに
2.水使用量と防汚技術による環境負荷低減
3.トイレの防汚・抗菌技術
・トイレの防汚技術
・抗菌性能と抗菌剤
・銀を用いたトイレの抗菌技術
・抗菌釉薬中の銀の存在状態
4.ウイルスとの共生社会にむけての課題
5.おわりに
<20>ナノインプリントによる抗菌表面の設計
1.バイオミメティクスの位置づけ
2.サメの流体解析
3.バイオフィルム
4.バイオフィルムの成長を抑制する表面構造
<21>セミの翅の表面ナノ構造に着想を得た物理的抗微生物作用を発現する素材「NanoSpike(R)」
1.はじめに
2.昆虫の翅にあるナノ構造と殺菌・抗菌性
3.NanoSpike(R)の作製
・Si-NanoSpike
・Polymer-NanoSpike
4.NanoSpikeの抗微生物性
5.おわりに
<22>繊維製品の抗菌・抗ウイルス性評価・試験法
1.繊維製品の抗菌性試験方法
2.繊維製品の抗ウイルス性試験
・ウイルスの定量測定
・試験方法
3.おわりに
■監修■
渡部 一仁
摂南大学 名誉教授