SSK 株式会社 新社会システム総合研究所

プラスチックリサイクルの技術と市場

商品No.
R02V1097
出版月
2025年 4月
価格

印刷タイプ 93,500円 (税込)

ページ数
B5判 177ページ
発行<調査・編集>(株)シーエムシー出版
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レポート内容
■ポイント■
 ・リサイクル性の向上に向け自動車・包装分野で進むモノマテリアル化について企業の取り組みを企業の第一線で活躍する専門家が詳解!
 ・EUのELV指令により対応が急がれるケミカルリサイクルの最新動向は!?
 ・市場編では、プラスチックの資源循環に向け国内外で進む規制動向や各企業の取り組みについて解説!

■概要■
 経済協力開発機構(OECD)の報告書によると、世界のプラスチック生産量は2000年の2億3,400万トンから2019年には4億6,000万トンと倍増し、廃棄物も同様に増加している。しかし、リサイクルされた廃棄物はわずか9%にとどまり、19%が焼却、約50%が埋め立てられ、22%は適切に管理されず環境中に流出している。各国では規制が進み、EUは2030年までにプラスチック包装材のリユース・リサイクルを目標としているが、中国の廃プラスチック輸入禁止を受け、多くの国で自国内処理の必要性が高まっている。
 さらに、バーゼル条約の改正により、2021年から「汚れたプラスチックごみ」の輸出には輸入国の同意が必要となり、各国で適切な処理体制の整備が求められている。また、自動車産業では、EUのELV指令が自動車メーカーにリサイクル義務を課すことで、プラスチックリサイクルへの影響が大きい。
 本書籍では、プラスチックリサイクル技術や市場動向、規制、および企業の取り組みを整理し、業界関係者の参考となる内容を提供している。本書籍がプラスチックのリサイクル技術に携わる方々の一助となれば幸いである。
-CONTENTS-
【技術編】
<1>廃プラスチックのリサイクル技術動向とビジネス展望
1.はじめに
2.廃プラスチックリサイクル規制
3.プラスチックのリサイクルループ
4.廃プラスチックリサイクル収率
5.マテリアルリサイクル
 ・混合使用
 ・PETボトル
 ・ポリエチレン
6.ケミカルリサイクル
 ・従来の日本のケミカルリサイクル
 ・溶媒によるリサイクル
 ・解重合
 ・廃プラスチックの液化
 ・廃プラスチックのガス化
7.ソーティングセンター
8.ビジネス展望

<2>モノマテリアル包材に関する進展とBOPPバリアフィルムを用いたモノマテリアル包材
1.はじめに
2.モノマテリアル
 ・リサイクルの状況
 ・マテリアルリサイクルの進展
 ・同一樹脂構成による課題
3.モノマテリアル包装材料の各社の状況
 ・TOPPAN
 ・大日本印刷
 ・Amcor
 ・東レ
 ・ダイセルミライズ
 ・東洋紡
4.まとめ

<3>モノマテリアル加飾シートの開発と自動車への展開
1.はじめに
2.加飾成形法の概要
3.PTMの特性と特徴
 ・PTMの透明性
 ・PTMの形状追従性
 ・PTMの諸耐久性
4.プラスチック成形品の塗装代替工法
5.PTMを用いた加飾成形品のMR適性
6.おわりに

<4>スーパーエンプラおよびエポキシ樹脂のケミカルリサイクルに向けた分解,解重合法の開発
1.はじめに
2.ポリフェニレンスルフィド(PPS)のベンゼンへの分解
3.ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の分解法の開発
4.炭素繊維強化PEEKの分解
5.ヒドロキシ化分解
6.PEEKのヒドロキノン解重合
7.エポキシ樹脂の化学分解
8.まとめ

<5>二軸押出機によるPS・PMMAのケミカルリサイクル
1.緒言
2.二軸押出機を用いたケミカルリサイクル
 ・PSとPMMAの低圧下解重合によるモノマー化プロセスの特徴
 ・二軸押出機によるケミカルリサイクルプロセス
3.PS及びPMMAの分解速度解析による分解メカニズム
 ・PSの分解速度定数
 ・PMMAの分解速度定数
4.押出機内の分解挙動予測
5.おわりに

<6>溶媒抽出を用いた海洋プラスチックの高純度化
1.はじめに
2.漁業用PE製ブイの溶媒抽出実験
3.紫外線酸化劣化部位の除去
4.溶媒抽出によって回収されたPEの物性評価
5.まとめと今後の展望

<7>マイクロ波加熱によるプラスチックの分解技術
1.はじめに
2.マイクロ波加熱の原理
 ・マイクロ波加熱
 ・GaN増幅器
3.マイクロ波制御方式によるマイクロ波加熱の実証実験
 ・局所加熱に関する実証実験
 ・均一加熱に関する実証実験
4.まとめ

<8>ビーズミル法を利用したPET解重合反応の開発
1.はじめに
2.プラスチックケミカルリサイクルの課題
3.反応デザインと初期検討
4.解重合反応の最適化
5.ビーズミルおよびメタノリシスにおけるPETの構造変換過程の追跡
6.ビーズミル法を利用するPET解重合の応用
7.まとめ

<9>廃棄プラスチックの油化技術
1.廃棄プラスチックリサイクルの動向
2.熱分解プロセスを用いたプラスチック再生技術について
 ・熱分解プロセスの分類
 ・廃棄プラスチックからのモノマー生成プロセス事例について
 ・廃棄プラスチックからの熱分解油生成プロセスについて
3.廃棄プラスチックのケミカルリサイクルによるプラスチック再生の展望
 ・マスバランス方式によるリサイクルプラスチック製造
 ・石油精製所へのフィードストックリサイクルの取組
 ・既存の石油精製設備を活用した廃プラスチックのケミカルリサイクル

<10>Naにより酸性質を精密制御したゼオライト触媒によるLDPE分解
1.Na/Al比が異なるNa/HZSM-5触媒の酸性質評価
 ・アンモニア昇温脱離法によるNa/HZSM-5触媒の酸性質評価
 ・酸触媒モデル反応による酸性質の評価
2.Na/HZSM-5触媒によるLDPE分解反応
 ・LDPE分解反応の生成物概観
 ・生成物炭素数分布
 ・低級オレフィン収率
 ・水素および芳香族収率
3.Na/HZSM-5触媒によるLDPE分解の反応機構
 ・LDPEの熱分解反応生成物
 ・Na/HZSM-5触媒による熱分解生成物の接触分解反応機構

【市場編】
<1>プラスチックによる環境汚染問題と各国の取り組み
1.プラスチックによる環境汚染の現状
 ・地球温暖化問題とプラスチック
 ・海の生態系の破壊と海洋汚染
  -生態系破壊の原因
  -プラスチックによる海洋汚染の現状
2.国内外のプラスチック関連規制動向
 ・プラスチックをめぐる国際的な動き
 ・日本国内での取組み

<2>欧州におけるプラスチック資源循環をめぐる動向
1.プラスチック資源循環をめぐる法規制
 ・EUの動向
 ・各国の動向
  -ドイツ
  -フランス
  -イタリア
  -スペイン
  -イギリス
2.欧州におけるプラスチック回収・リサイクルの現状
 ・プラスチック回収・リサイクルへ向けたEUの課題
 ・循環型経済へ向けたEUの取り組み

<3>日本国内におけるプラスチック資源循環の動向
1.日本国内におけるプラスチック資源循環をめぐる法規制
 ・プラスチック資源循環促進法
 ・資源有効利用促進法(資源の有効な利用の促進に関する法律)
 ・容器包装リサイクル法
 ・プラスチック製買物袋有料化法
 ・廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)
 ・海洋汚染防止法(海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律)
 ・土地汚染防止法
 ・水質汚染防止法
 ・自動車リサイクル法
 ・家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)
 ・その他のリサイクル関連法案
 ・再資源化高度化法案
  (資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律案)
2.国内におけるプラスチック回収・リサイクルの現状

<4>プラスチックリサイクル技術と企業の取り組み
1.サーマルリサイクルの現状と今後の方向
 ・サーマルリサイクルの概要
 ・ごみ焼却発電の現状
  -ストーカ式焼却炉
  -流動床式焼却炉
  -ガス化溶融炉
 ・固形燃料化の現状
 ・サーマルリサイクルの将来動向
2.マテリアルリサイクルの現状と今後の動向
 ・マテリアルリサイクルの概要
 ・マテリアルリサイクルの課題と展望
 ・モノマテリアル化へ向けた技術開発動向
  -食品包装・容器
  -医薬品包装
  -日用品・消費財
  -自動車
3.ケミカルリサイクルの現状と今後の動向
 ・ケミカルリサイクルの種類と概要
  -油化
  -ガス化
  -原料・モノマー化
  -コークス炉化学原料化
  -高炉原料化
 ・企業によるケミカルリサイクルの主な取り組み事例
  -日本国内の主な事例
  (1)アールプラスジャパン
  (2)レゾナック
  (3)三井化学
  (4)CFP
  (5)積水化学工業
  (6)出光興産
  (7)東レ
  (8)マイクロ波化学
  (9)旭化成
  (10)JEPLAN(旧 日本環境設計)
  (11)日揮ホールディングス
  (12)RePEaT(リピート)
  (13)東洋スチレン
  (14)PSジャパン
  -海外の事例
  (1)BASF
  (2)Plastic Energy
  (3)Neste
  (4)エクソンモービル
  (5)Eastman
  (6)INEOS Styrolution(イネオススチロリューション)
  (7)OMV
  (8)SKケミカル
  (9)ロッテケミカル
  (10)浙江建信佳人新材料
  (11)Loop Industries(ループインダストリーズ)
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