SSK 株式会社 新社会システム総合研究所

ドイツ自動車業界とエネルギー危機

〜地政学的リスクがもたらす影響と今後の方向性〜

商品No.
O22524
開催日
2022年10月28日(金)
価格
1名につき 33,400円(税込)
同一のお申込フォームよりお申込の場合、2人目以降 27,500円(税込)
備 考
収録時間 1時間40分 テキストデータ(PDFデータ)つき

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10月28日(金)

ドイツ自動車業界とエネルギー危機

在独ジャーナリスト
熊谷 徹(くまがい とおる) 氏

2022年2月のロシアのウクライナ侵攻は、ドイツの自動車業界にも大きな影を落としている。7月のドイツでの新車販売台数は前年同期比で13%、6月のEU域内での販売台数は15%減少した。長期化する戦争による景気の停滞、エネルギー費用の高騰、部品調達の困難が原因だ。ドイツが景気後退(リセッション)に突入するのは時間の問題と見られている。
プーチン大統領はエネルギーを政治的な武器として使い始めた。ロシアは西欧への天然ガス供給を通常の20%まで減らした。ロシアのガスが途絶した場合、政府は緊急事態を宣言し、産業界へのガスの配給制度を導入する。今年の冬、ドイツの製造業界と市民社会は、第二次世界大戦後最も深刻なエネルギー危機に直面する可能性が強い。
さらに、ロシアのウクライナ侵攻がきっかけとなって、ドイツの政界・経済界は、巨大市場中国に対する姿勢も硬化させようとしている。VW、BMW、メルセデスが世界で販売する車の3台に1台が中国で売られている今、台湾情勢の緊迫はものづくり大国ドイツにとって凶報である。欧州で32年前から取材している元NHK記者が、ドイツの自動車業界が直面する試練について現地から報告する。

1.ウクライナ戦争が景気回復に急ブレーキ
2.ドイツ製造業界に迫るエネルギー危機
3.ウクライナ戦争をきっかけに、ドイツ・EUが対中姿勢を硬化
4.VWの中国での投資保証申請を初めてドイツ政府が却下
5.ドイツ自動車業界、水素を使ったE燃料の重要性を強調
6.EV補助金の削減に自動車業界が反発
7.日本への教訓

熊谷 徹(くまがい とおる) 氏
元NHKワシントン特派員。1990年以降はフリージャーナリストとしてドイツを拠点に、政治、経済、社会に関する記事を発表。主な連載媒体は日経ビジネス電子版、新潮社フォーサイト、毎日新聞出版エコノミスト、日刊工業新聞、日経ESGなど。著書に「メルケルはなぜ転向したのか」(日経BP)、「偽りの帝国・VW排ガス不正事件の闇」(文藝春秋)、「日本の製造業はIoT先進国ドイツに学べ」(洋泉社)、「ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか」(青春出版社)、「パンデミックが露わにした国のかたち」(NHK新書)など多数。「ドイツは過去とどう向き合ってきたか」(高文研)で2007年度平和・協同ジャーナリズム奨励賞受賞。
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