スマート水産業の最前線と未来の漁業
公立はこだて未来大学 システム情報科学部 教授
博士(水産科学)
和田 雅昭(わだ まさあき) 氏
世界的なカーボンニュートラルへの関心の高まりを受け、日本においても10年を待たずに魚介藻類をはじめとする食卓に並ぶ食品が、どのような生産・流通過程を経て目の前に届いたのか、その過程においてどれだけの環境負荷を与えたのか、といった視点を消費者が持つようになると考えられます。また、開発途上国においても資源や環境の保全に対する意識が高まってきています。本講演では、国内外におけるスマート水産業の事例を紹介します。
1.ICTによる見える化
2.日本のスマート水産業
3.インドネシアのスマート水産業
4.水産業とSDGs
5.生産者と消費者の行動変容
KDDI株式会社 DX推進本部
シニアエキスパート 地方創生担当
阿部 博則(あべ ひろのり) 氏
一次産業は地域を支える主要な経済活動ですが、労働者の高齢化とともに衰退する傾向が顕著となっています。
水産業も例外ではないことから、成長産業化に向けた様々な施策が展開されており、特に養殖業や定置網漁などの分野では、データを活用した生産性向上や省力化の取り組みが各地で進められております。
本セミナーでは、KDDIが進めている地方創生において、次世代の漁業を見据えた具体的な取り組みをご紹介いたします。
1.KDDIの地方創生
2.地域課題と一次産業
3.水産業における課題
4.KDDIが取り組むスマート水産業事例
5.次世代の漁業に向けて
1993年 北海道大学水産学部卒業。
同 年 株式会社東和電機製作所入社。機械化による沿岸漁業の支援に従事。
2004年 北海道大学大学院水産科学研究科博士後期課程(社会人特別選抜)修了。
2005年 公立はこだて未来大学着任。情報化による沿岸漁業の支援に従事。
2012年より現職。
2012年度北海道科学技術賞、2014年度北海道総合通信局長表彰、2015年度総務大臣賞等を受賞。
総務省地域情報化アドバイザー、水産庁スマート水産業現場実装委員、文化庁食文化振興プラットフォーム構築促進事業検討委員等を兼務。著書に「マリンITの出帆」(2015年)、編著書に「スマート水産業入門」(2022年)がある。
1987年にKDD(現KDDI)入社。主に官公庁や学術系ネットワークの構築活動に従事。
東日本大震災後は復興支援室長となり、復興で役立つICT活用の取り組みに参画してきた。
2017年からは地方創生支援室長として、地域活性化に役立つIoT活用とビジネス化を担当し、
現在はシニアエキスパートとして産業スマート化にかかる技術の地域実装と展開を図る活動を進めている。