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No.R02V0831

環状高分子の合成と機能発現

出版日 2018年12月
価格
印刷タイプ 105,840円(税込)
ページ数 B5判 336ページ
発行<調査・編集> (株)シーエムシー出版

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レポート内容

■ポイント■
 ・高分子の「かたち(トポロジー)」に基づく新たな物性・機能の創出!
 ・合成法や物性予測・解析技術の発展により、環状高分子は実用化に向けた新たな段階へ!
 ・トポロジー幾何学に基づく環状高分子の理論解析から、分子設計、合成、構造・物性解析および環状構造固有の特性(トポロジー効果)による実用化探索まで、広範な最先端研究成果を収載!

■概要■
 本書は、この研究領域の目覚しい進展をふまえ、トポロジー幾何学に基づく環状高分子の理論解析から、分子設計、合成、構造・物性解析および環状構造固有の特性(トポロジー効果)による実用化探索まで、広範な最先端研究成果を概観する。さらに本書は、現代数学・トポロジー幾何学に接点を持つ高分子材料科学の基礎研究分野プロジェクト(科研費特設分野研究「連携探索型数理科学」、科研費新学術領域研究「次世代物質探索のための離散幾何学」)による「高分子トポロジー化学」研究の成果でもあり、今後さらに幅広い方面の学際的研究が発展し、従来の直鎖状や分岐状とは異なる新たな物性・機能を有する環状高分子による材料開発の契機となることが期待される。高分子トポロジーの精密設計・合成プロセスに基づく多様なグラフ図形の実体化によって、生物進化の歴史で特筆される「カンブリア爆発」に対比される革新が高分子サイエンス・テクノロジー分野でも始まっている。

■キーワード■
環状高分子/トポロジー効果/トポロジー幾何学/環拡大重合/高分子環化/リビング重合/テンプレート重合/連鎖重縮合/自己組織化/結晶化挙動/単一分子分光法/超分子ポリマー/環動高分子/ロタキサン/カテナン

-CONTENTS-

【第Ⅰ編 総論】
<1>環状高分子の合成戦略とトポロジー効果
 ・はじめに
 ・環状高分子合成法の新展開
  -テレケリクス環化(RC法)
  -環拡大重合(RE法)
  -ESA-CF法
 ・環状高分子のトポロジー効果
 ・おわりに

【第Ⅱ編 理論】
<1>環状高分子におけるトポロジー効果の理論
 ・はじめに
 ・結び目と絡み目:トポロジーの説明
 ・環状高分子とランダムウォークあるいはランダムポリゴン
  -ガウス型ランダムウォークとその合成
  -環状鎖の回転半径と対相関関数
  -3次元のランダムウォークは容易に閉じない
  -排除体積を持つ環状鎖のランダムな配置の集団を生成する方法
 ・トポロジー的絡み合い効果
  -トポロジー的絡み合い効果とその歴史的背景
  -結び目環状鎖の分配関数
  -結び目確率のシミュレーションと結果:排除体積とトポロジー効果の競合
  -トポロジー的膨張:トポロジー的エントロピー力の効果
 ・結語

<2>グラフ理論と結び目理論の環状高分子への応用
 ・グラフ理論と環状高分子
 ・結び目理論と環状高分子

<3>環状みみず鎖モデルに基づく稀薄溶液物性の解析
 ・環状Gauss鎖
 ・環状みみず鎖―鎖の固さの影響
 ・実験データ解析
 ・いくつかのトピックス

【第Ⅲ編 設計・合成(環状高分子)】
<1>環拡大重合法による分子量が制御された環状ポリマーの合成
 ・はじめに
 ・環拡大重合法による分子量の制御
 ・環状チオエステル化合物とチイランとの環拡大重合
 ・環状カルバミン酸チオエステル化合物とチイランとの環拡大重合
 ・まとめ

<2>環拡大カチオン重合による環状ポリマーの精密合成
 ・緒言
 ・環拡大カチオン重合の実現に向けて
 ・SnBr4を用いたイソブチルビニルエーテルの環拡大カチオン重合
 ・後希釈による環状ポリマー鎖の単分散化
 ・さまざまなビニルエーテルの環拡大カチオン重合:環状トポロジーが感温性挙動とガラス転移温度に与える影響
 ・まとめ

<3>ビニルモノマーの環拡大重合
 ・はじめに
 ・環状開始剤によるビニルモノマーの環拡大重合
  -解離-結合(dissociation-combination)機構の活用
  -環状ジチオカルボニル化合物を用いた低温でのラジカル重合
  -環状アルコキシアミンによる制御ラジカル重合
   開始剤合成
   重合結果および特性評価
   モデル反応
   ブラシ化
 ・環状連鎖移動剤を用いたビニルモノマーの重合
  -交換連鎖移動(degenerative chain transfer)機構の活用
  -環状RAFT剤存在下でのビニルモノマーの重合
  -環状RAFT剤によるビニルモノマーの環拡大重合
 ・おわりに

<4>希釈条件を必要としない閉環反応による環状ポリソルビン酸エステルの設計と合成
 ・ソルビン酸エステルの立体規則性アニオン重合
 ・N-ヘテロ環状カルベンによるビニルポリマーのアニオン重合と希釈条件を必要としない環化反応制御
 ・使用できるビニルモノマーの拡張

<5>有機分子触媒重合とクリック反応の組み合わせによる両親媒性環状ブロック共重合体の合成
 ・はじめに
 ・単環状BCPの合成
 ・8の字型およびタッドポール型BCPの合成
 ・三つ葉型および四つ葉型BCPの合成
 ・かご型BCPの合成
 ・まとめ

<6>立体配座が規制されたモノマーの環化重合による大環状構造をもつポリマーの合成
 ・緒言
 ・α-ピネンから得たキラルビスアクリルアミドの環化重合と得られたポリマーのキラルテンプレートとしての可能性
 ・環構造と水素結合を利用した19員環を形成する環化重合
 ・19員環を形成する環化重合の応用
 ・終わりに

<7>分子内触媒移動を利用する環状高分子の合成
 ・はじめに
 ・環状ポリフェニレン
 ・他の環状アリレーン
 ・おわりに

<8>環状トポロジーを有する界面活性剤の合成と応用
 ・はじめに
 ・環状POEアルキルエーテルの合成
 ・環状POEアルキルエーテルの界面物性
  -表面張力低下能
  -自己集合挙動
  -ミセルの熱安定性
 ・環状POEアルキルエーテルによる酵素活性阻害の抑制
 ・おわりに

<9>配位重合を用いた環状高分子の合成とミセル形成
 ・環状高分子の合成
 ・遷移金属錯体触媒による2-フェニルまたは2-アルキルメチレンシクロプロパンの重合
 ・2-アルコキシメチレンシクロプロパンの開環重合による環状高分子合成
 ・おわりに

<10>遷移金属触媒を用いた環拡大重合法による環状高分子の合成
 ・はじめに
 ・Grubbsらによる環拡大重合法による環状ポリオレフィンの合成・評価・応用
 ・Veigeらによる環拡大重合法による環状ポリアセチレン誘導体の合成・評価・応用
 ・おわりに

<11>テンプレート重合による環状高分子の合成
 ・緒言
 ・環状化合物を鋳型とする環状体合成
 ・環状オリゴマーの特性
 ・長鎖高分子を鋳型とする環状高分子合成
 ・おわりに

<12>静電相互作用による自己組織化(ESA-CF)による多環高分子の合成
 ・はじめに
 ・高分子トポロジー化学:多環状高分子トポロジーの精密設計
  -ESA-CFプロセス
  -スピロ形および連結形多環トポロジー
  -縮合形およびハイブリッド形多環トポロジー
  -高分子の精密折りたたみ:K3,3グラフ高分子の合成
 ・おわりに

<13>環状高分子が形作る分子集合体の機能
 ・はじめに
 ・環状両親媒性ブロック共重合体の自己組織化
 ・可逆的かつ繰り返し可能なトポロジー変換
 ・結論

<14>環状高分子合成に向けた反応性オリゴマー/ポリマーの設計
 ・はじめに
 ・カチオン重合を用いたテレケリクスの設計
 ・アニオン重合を用いたテレケリクスの設計
 ・制御ラジカル重合を用いたテレケリクスの設計
 ・その他の重合法を用いたテレケリクスの設計
 ・おわりに

<15>結合の切断・再生に基づく機能性環状高分子材料の開発
 ・はじめに
 ・網目状-星型-8の字型トポロジーの組換えに伴い粘弾性を制御できる高分子の開発
 ・環状-直鎖状トポロジーの組換えによって流動性が変化する高分子の開発
 ・おわりに

<16>環状アミロースからの剛直環状高分子の合成と溶液中における構造・物性解析
 ・はじめに(剛直な環状鎖)
 ・線状アミロース誘導体の剛直性とらせん構造
 ・環状アミロース誘導体の合成と溶液中における分子形態
 ・環状アミロース誘導体濃厚溶液の液晶性
 ・環状アミロース誘導体のキラル分離能

<17>分子内水素結合を利用した大環状化合物の合成
 ・はじめに
 ・アミド
 ・ホルムアミジンとウレア
 ・ヒドラジド
 ・イミン
 ・まとめ

【第Ⅳ編 設計・合成(環状分子・超分子)】
<1>ロタキサンの動的特性を用いた環状ポリマーの合成
 ・はじめに
 ・ロタキサンと高分子
 ・[1]ロタキサンを用いた高分子の環化
 ・自己組織化による環化:[c2]デイジーチェーンを用いた高分子の環化
 ・さいごに

<2>環動高分子材料 セルム製品シリーズ
 ・はじめに
 ・環動高分子材料の特徴
 ・環動高分子材料セルム製品
 ・エラストマー応用例
  -高分子誘電アクチュエータ・センサー
  -鏡面研磨メディア
 ・おわりに

<3>ポリロタキサンを導入したポリマー材料開発
 ・はじめに
 ・ポリロタキサン導入ポリアミド6の開発
 ・ポリロタキサン導入ガラス強化系ポリアミド6の開発
 ・ポリロタキサン導入炭素繊維強化プラスチックの開発
 ・おわりに

<4>ポリカテナン構造環状ジスルフィドポリマーの合成・特性化と形状記憶材料機能
 ・はじめに
 ・環状ジスルフィドの熱重合
 ・生成ポリマーの構造決定
  -ポリマーのNMR、ESI-MSスペクトル解析
  -生成ポリマーの光分解挙動
  -原子間顕微鏡測定と動的光散乱測定
 ・生成ポリマーの構造の性質
  -熱的性質
  -力学的性質
 ・架橋体の合成と特性
 ・形状記憶特性
 ・おわりに

<5>環状ホスト分子を基とした超分子集合体の創製
 ・はじめに
 ・柱状化合物の合成と特性
 ・Pillar[n]areneによる超分子構造体
  -一次元チャンネル集合体
  -二次元シートの形成
  -三次元構造体の形成
 ・おわりに

<6>シクロデキストリン含有ポリロタキサンのバイオマテリアル応用
 ・超分子を用いたバイオマテリアル設計
 ・ポリロタキサンの自己会合を利用したバイオマテリアル
 ・ポリロタキサンの分子可動性を利用したバイオマテリアル
 ・分解性ポリロタキサンの医薬応用
 ・おわりに

<7>ビスジアゾカルボニル化合物を用いた環化重合体の合成
 ・はじめに
 ・ビナフチルリンカーモノマーの重合
 ・シクロへキシレン、フェニレンリンカーを有するビスジアゾカルボニル化合物の環化重合
 ・環化重合体のガラス転移温度
 ・まとめ

<8>環状高分子を利用する可動性架橋高分子の合成
 ・はじめに
 ・可動性架橋高分子
 ・環状マクロモノマーを利用する可動性架橋高分子の合成
 ・擬ポリロタキサンを経由する2段階の架橋反応
 ・おわりに

【第Ⅴ編 解析】
<1>環状高分子の精密キャラクタリゼーション
 ・はじめに
 ・環状高分子の一次構造の証明
 ・環状高分子の含有率測定
  -新しいHPLCによる高分解能分析
  -LCCCによる環状高分子の分析
  -LCCCによるオタマジャクシ型高分子の分析
 ・環状高分子の位相幾何学的(トポロジー)構造評価
 ・終わりに

<2>環状および多環状高分子の拡散挙動の単一分子分光解析
 ・高分子粘弾性の分子レベルでの解析に向けて
 ・絡み合い条件下での高分子拡散挙動の単一分子解析のための実験系の構築
 ・単一分子拡散挙動の定量的解析のための手法の構築
 ・Semi-dilute溶液中での環状高分子の拡散挙動
 ・溶融体中での環状高分子の拡散挙動
 ・溶融体中での多環状高分子の拡散挙動
 ・最後に

<3>環状高分子の結晶化挙動
 ・はじめに
 ・結晶ラメラにおける分子鎖の折り畳み構造
 ・融解挙動
 ・結晶化速度
  -核形成速度
  -結晶成長速度
 ・おわりに

<4>環状高分子の結晶化におけるトポロジー効果
 ・はじめに
 ・環状ポリエチレン(C-PE)と直鎖状ポリエチレン(L-PE)の合成
 ・一次核生成速度Iと結晶成長速度Gの過冷却度ΔT依存性
 ・C-PEとL-PEの一次核生成速度IのΔT依存性
 ・C-PEとL-PEの結晶成長速度GのΔT依存性
 ・おわりに

<5>単一分子分光法による環状共役高分子のコンフォメーションおよび励起状態の解析
 ・はじめに
 ・共役系高分子のコンフォメーションの決定手法
 ・環状と線状のフェニレンビニレン高分子のコンフォメーションの決定
 ・環状と直鎖状のフェニレンビニレン高分子の光物性の違い
 ・おわりに

<6>環状自己組織化単分子膜の設計と表面特性
 ・はじめに
 ・環状SAMの設計・調製
 ・SAMの調製とキャラクタリゼーション
 ・SAMの表面特性
 ・おわりに

■監修■
手塚 育志
東京工業大学

■著者■
手塚 育志
東京工業大学
出口 哲生
お茶の水女子大学
上原 恵理香
お茶の水女子大学
下川 航也
埼玉大学
井田 大地
京都大学
工藤 宏人
関西大学
大内 誠
京都大学
鳴海 敦
山形大学
細井 悠平
名古屋工業大学大学院
高須 昭則
名古屋工業大学大学院
磯野 拓也
北海道大学
佐藤 敏文
北海道大学
落合 文吾
山形大学
杉田 一
神奈川大学大学院
太田 佳宏
神奈川大学
横澤 勉
神奈川大学
廣瀨 雄基
産業技術総合研究所
平 敏彰
産業技術総合研究所
井村 知弘
産業技術総合研究所
竹内 大介
弘前大学
小坂田 耕太郎
東京工業大学
久保 智弘
University of Michigan
斎藤 礼子
東京工業大学
足立 馨
京都工芸繊維大学
本多 智
東京大学
岡 美奈実
東京大学
寺尾 憲
大阪大学
横山 明弘
成蹊大学
中薗 和子
東京工業大学
高田 十志和
東京工業大学
野田 結実樹
アドバンスト・ソフトマテリアルズ(株)
小林 定之
東レ(株)
圓藤 紀代司
元 大阪市立大学
角田 貴洋
金沢大学
生越 友樹
金沢大学
田村 篤志
東京医科歯科大学
由井 伸彦
東京医科歯科大学
下元 浩晃
愛媛大学
井原 栄治
愛媛大学
久保 雅敬
三重大学
高野 敦志
名古屋大学
羽渕 聡史
King Abdullah University of Science and Technology
塩見 友雄
長岡技術科学大学
竹下 宏樹
滋賀県立大学
竹中 克彦
長岡技術科学大学
山崎 慎一
岡山大学大学院
平田 修造
電気通信大学
バッハ マーティン
東京工業大学
春藤 淳臣
九州大学
田中 敬二
九州大学

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