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No.R02V0617

機能性配糖体の合成と応用-糖転移酵素を中心に-

出版日 2013年6月
価格
印刷タイプ 65,100円(税込)
ページ数 B5判 212ページ
発行<調査・編集> (株)シーエムシー出版

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レポート内容

■刊行にあたって■
 天然物化学と有機合成化学では高機能化合物の探索と合成を探求している。我々は、高等植物・微生物などが生合成する一連の活性化合物を二次代謝物と呼び、生体はこの二次代謝物を配糖体(サポニン)という型で、自然界に天然物有機化合物として存在させている。
 化合物は配糖化されることにより水溶性、安定性が向上し、さらに加水分解により元の化合物に戻すことができるなど、その優れた機能を利用した医薬品、化粧品および飲食品(特に、機能性食品など)の応用開発が進んでいる。配糖体はまさに高機能性素材であり、化学者に注目されている化合物である。
 生薬分野では既に多くの配糖体が利用され、一般に、高麗人参の主成分が配糖体であることは周知の事実であるが、飲食品、化粧品分野ではビタミンC配糖体が有名で、機能性素材として広く利用されている。さらに、現在では様々な機能を有する新たな配糖体が見出されているが、その培養の効率化などが課題となっている。
 本書では研究者や製品開発者の方々に役立てていただける企画として、機能性研究で著名な先生方にご執筆をお願いし、新たな配糖体の機能と合成、応用方法までもご紹介していただいた。
 本書がわが国で新規なイノベーション創製に寄与する事を期待して巻頭言にいたします。

■ポイント■
・医薬品、化粧品、食品に新たな機能を付加する配糖体をご紹介
・効率的な合成(培養)方法により生産量、利用分野の拡大をめざす
・プロドラッグ、プロコスメ、プロサプリメント材料として期待の素材

■キーワード■
グリコシド/酵素/アグリコン/植物培養/天然素材/
水酸化反応/抗酸化/DDS

■監修■
濱田 博喜
岡山理科大学 理学部 臨床生命科学科 教授

■著者■
濱田 博喜
岡山理科大学 理学部 臨床生命科学科 教授
田口 悟朗
信州大学 繊維学部 応用生物科学系 生物機能科学課程 准教授
吉川 雅之
京都薬科大学 生薬学分野 教授
松田 久司
京都薬科大学 生薬学分野 教授
中村 誠宏
京都薬科大学 生薬学分野 助教
森 茂治
天野エンザイム(株) 岐阜研究所 マーケティング本部 環境事業開発部 部長
井戸 宏樹
天野エンザイム(株) 岐阜研究所 マーケティング本部
環境事業開発部 研究員
大﨑 秀介
和歌山県工業技術センター 化学産業 分析評価グループ 副主査研究員
木曽 太郎
(地独)大阪市立工業研究所 生物・生活材料研究部 糖質工学研究室 研究主任
桐生 高明
(地独)大阪市立工業研究所 生物・生活材料研究部 糖質工学研究室 研究主任
村上 洋
(地独)大阪市立工業研究所 生物・生活材料研究部 糖質工学研究室長
中野 博文
(地独)大阪市立工業研究所 生物・生活材料研究部長
下田 恵
大分大学 医学部 准教授
佐藤 慎吾
山形大学 大学院理工学研究科 バイオ化学工学専攻 教授
大山 清
東京工業大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻 助教;
理化学研究所 環境資源科学研究センター
關 光
大阪大学 大学院工学研究科 生命先端工学専攻 准教授;
理化学研究所 環境資源科学研究センター
村中 俊哉
大阪大学 大学院工学研究科 生命先端工学専攻 教授;
理化学研究所 環境資源科学研究センター 客員主管研究員
小崎 紳一
山口大学 生物機能科学科 教授
中山 亨
東北大学 大学院工学研究科 バイオ工学専攻 教授
山下 哲
東北大学 大学院工学研究科 バイオ工学専攻 助教
関根 麻衣子
慶應義塾大学 大学院理工学研究科 修士課程2年
高橋 大介
慶応義塾大学 大学院理工学研究科 専任講師
戸嶋 一敦
慶應義塾大学 大学院理工学研究科 教授
大貫 裕之
東京化成工業(株) 試薬開発部 チームリーダー
葛城 寿史
サニーヘルス(株) 経営推進本部 執行役員
池田 剛
崇城大学 薬学部 准教授
坂上 宏
明海大学 歯学部 病態診断治療学講座 薬理学分野 教授
太田 伸二
広島大学 大学院生物圏科学研究科 教授
野村 正人
近畿大学 工学部 化学生命工学科 教授
澤邊 昭義
近畿大学 農学部 応用生命化学科 准教授
山本 格
岡山大学名誉教授;(株)アスコルバイオ研究所 代表取締役
宅見 央子
江崎グリコ(株) 健康科学研究所 マネージャー

-CONTENTS-

<総論>機能性配糖体の機能と有効利用
 ・はじめに
 ・配糖体の合成と開発動向に関して

【第1編 合成法】
<1>植物の異物修飾機構を応用した配糖体生産法
 ・はじめに
 ・植物の異物代謝と修飾反応
 ・植物の低分子化合物に対する配糖化反応
 ・植物の異物修飾反応の多様性
 ・植物細胞を利用した物質変換
 ・植物の異物代謝に関わる配糖化酵素を用いた物質変換
 ・植物の異物代謝における配糖体の細胞外への放出
 ・まとめ;植物の異物代謝機構を利用した配糖体生産

<2>生薬から生物活性配糖体の単離
 ・はじめに
 ・エビネ(蘭)の発毛作用とインドール配糖体
 ・アジサイの青酸配糖体とアマチャのイリドイド配糖体
  -アジサイの青酸配糖体
  -アマチャのセコイリドイドーアルカロイドコンプレックス
 ・フキの抗アレルギー活性セスキテルペン配糖体
 ・コロシントの抗がん活性トリテルペン配糖体
 ・椿花のメラニン生成抑制サポニン
 ・ロベイラの血糖値上昇抑制作用ステロイドアルカロイド配糖体
 ・茶花のメタボリックシンドローム予防サポニン成分
 ・まとめ

<3>植物香気前駆体を中心とした配糖体および誘導体の効率的酵素合成技術
 ・プリメベロースおよびp-ニトロフェニルβ-プリメベロシドの酵素合成
  -はじめに
  -プリメベロース(1)の酵素合成
  -p-ニトロフェニルβ-プリメベロシド(2)の酵素合成
 ・p-ニトロフェニルβ-プリメベロシドを糖供与体とした
  香気前駆体の酵素合成技術
  -β-プリメベロシダーゼについて
  -Penicillium multicolor由来プリメベロシダーゼの基質特性について
  -Penicillium multicolor由来β-プリメベロシダーゼの天然基質に
    対する基質特異性
  -Penicillium multicolor由来プリメベロシダーゼの糖転移活性を用いた
    配糖体合成技術

<4>レスベラトロールの配糖体化
 ・はじめに
 ・植物培養細胞によるRSV配糖体化
 ・PaGT3によるRSV配糖体化
 ・化学合成によるRSV配糖体化
  -TAGB(Tetra-O-acethyl-α-D-glucosyl bromaide)の合成
  -Konigs-Knorr反応によるRSV配糖体化
 ・結論

<5>フェルラ酸配糖体の合成とその性質
 ・はじめに
 ・酵素反応を利用したフェルラ酸配糖体の合成
 ・有機合成法によるフェルラ酸配糖体の合成
 ・フェルラ酸配糖体の水溶性
 ・おわりに

<6>酵素によるヒドロキノン配糖体の酸化重合
 ・はじめに
 ・アルブチンとその異性体・誘導体
 ・アルブチンの酸化重合反応
 ・アルブチン重合物の物性
 ・アルブチン重合物の生理機能
 ・アルブチンとゲンチジン酸の縮合
 ・おわりに

<7>トコフェロール類の配糖化
 ・はじめに
 ・トコフェロールの配糖化
 ・トコフェロール類縁体の配糖化
 ・トコフェロール配糖体の生理活性
 ・おわりに

<8>ベニバナ色素を始めとするフラボノイドC-配糖体の合成
 ・はじめに
 ・フラボノイドC-配糖体の合成
 ・ベニバナ色素の合成
 ・おわりに

<9>カンゾウの有用トリテルペノイド配糖体―グリチルリチン生合成とその応用
 ・はじめに
 ・グリチルリチンの予想生合成中間体の合成
 ・植物ストロン抽出物からの予想生合成中間体単離
 ・培養ストロン、植物体地上部のトリテルペンプロファイル分析
  -培養ストロンのグリチルリチンの同定
  -培養ストロンのトリテルペンプロファイル分析
  -植物体地上部の分析
 ・グリチルリチン生合成遺伝子の単離
 ・今後の展望

<10>ヨウシュヤマゴボウ由来のグルコシルトランスフェラーゼによる
    スチルベン、フラボン、フラボノール類の配糖化
 ・はじめに
 ・配糖化反応を促進する生体触媒
 ・ヨウシュヤマゴボウ由来グルコシルトランスフェラーゼの基質特異性ならびに
  位置選択性
  -レスベラトロール・ピセアタンノールの配糖化
  -ヒドロキフラボンの配糖化
  -ケンフェロールの配糖化
 ・酵素の構造
 ・グルコシルトランスフェラーゼ活性の測定方法
 ・おわりに

<11>植物フラボノイドグリコシルトランスフェラーゼの特異性
 ・フラボノイドのグリコシル化とその特異性
 ・二つのタイプの植物フラボノイドグリコシルトランスフェラーゼ
 ・PSPG:その構造と触媒機構
 ・GT1-FGTの遺伝子の取得
 ・GT1-FGTの系統的位置とグリコシル化の位置特異性
 ・グリコシル化の糖供与体特異性とその制御
  -UDP-グルコースとUDP-ガラクトースの違いの認識に関わるアミノ酸残基
  -UDP-グルコースとUDP-グルクロン酸の違いの認識に関わるアミノ酸残基
 ・グリコシド結合形成原子特異性の発現機構
 ・おわりに

<12>イオン液体を用いたバイオマス糖質からの配糖体合成
 ・はじめに
 ・バイオマス糖質とイオン液体
 ・イオン液体を用いた不活性化糖のグリコシル化による配糖体合成
 ・イオン液体を用いたキシランおよびセルロースからのワンポット配糖体合成
 ・おわりに

<13>トリテルペン・ステロイド配糖体の化学合成
 ・序
 ・グリコシル化の方法論
  -ヒドロキシ基のグリコシル化
   ハロゲン化糖(Koenigs-Knorr Glycosylation, Mukaiyama Glycosylation)
   トリクロロアセトイミダート(Schmidt Glycosylation)
   トリフルオロアセトイミダート
   スルホキシド(Kahne Glycosylation)
  -カルボキシル基のグリコシル化
 ・サメ忌避物質パボニニン類の合成
  -パボニニン-1の合成
  -パボニニン-4の合成
 ・免疫賦活剤キラヤサポニンQS-21Aapiの合成
 ・結語

<14>植物培養細胞による配糖体の合成
 ・はじめに
 ・桂皮酸誘導体の特徴
 ・ツキヌキユーカリ(Eucalyptus perriniana)培養細胞による桂皮酸の配糖化
 ・ツキヌキユーカリ(Eucalyptus perriniana)培養細胞によるp-クマル酸の配糖化
 ・ツキヌキユーカリ(Eucalyptus perriniana)培養細胞によるカフェ酸の配糖化
 ・ツキヌキユーカリ(Eucalyptus perriniana)培養細胞によるフェルラ酸の配糖化
 ・ツキヌキユーカリ(Eucalyptus perriniana)培養細胞による桂皮酸誘導体の
  配糖化経路
 ・おわりに

【第2編 機能と応用】

<1>トランスグリコシル化反応を応用した生物活性オリゴ糖鎖の探索
 ・研究の背景
 ・創薬シーズの探索
 ・トランスグリコシレーション法の開発
  -キラヤサポニンの糖鎖の切り出し
   エステル結合糖鎖の切り出し
   キラヤサポニンの3位エーテル結合糖鎖の切り出し
  -トマチン糖鎖のトランスグリコシレーション法の開発
   リコテトラオースの調製
   リコテトラオースのトランスグリコシル化反応
   Click chemistryを応用したリコテトラオース誘導体の合成
 ・おわりに

<2>リグニン配糖体の卓越した抗ウイルス活性と臨床への応用
 ・はじめに
 ・抗HIV活性の発見
 ・抗インフルエンザウイルス活性
 ・抗ヘルペスウイルス活性
 ・その他のウイルスに対する効果
 ・植物アルカリ抽出液の卓越した抗HIV活性
 ・扁平苔癬様異形成症患者への投与
 ・今後の展望

<3>海洋生物由来の配糖体の構造と機能
 ・はじめに
 ・棘皮動物由来の配糖体類
 ・海綿動物由来の配糖体類
 ・棘皮動物の胚発生を段階特異的に阻害する海綿動物由来の配糖体類
  -選択的細胞機能調節物質探索のためのバイオアッセイ系
  -胞胚形成を阻害するテトラミン酸配糖体類の単離と構造解析
  -アンコリノシドA Mg塩(1)およびアンコリノシドA(2)の絶対配置
  -海綿動物由来のテトラミン酸類の絶対配置と生合成過程
  -アンコリノシド類の胞胚形成阻害活性
  -アンコリノシド類の細胞間接着阻害活性
 ・おわりに

<4>植物由来クロロゲン酸代謝物を用いた化粧品素材としての
    配糖体合成と機能性
 ・はじめに
 ・クロロゲン酸代謝産物と関連化合物について
 ・フェニルプロパノイド配糖体について
 ・その他の配糖体について
 ・フェニルプロパノイド配糖体の抗酸化能について

<5>ビタミンC配糖体(AA-2G)の創製と臨床応用
 ・はじめに
 ・食品添加物として認可されているビタミンC誘導体と配糖体
 ・安定・持続型ビタミンC(アスコルビン酸2-グルコシド、AA-2G)の発明
 ・アスコルビン酸2-グルコシド(AA-2G)の活性
 ・アスコルビン酸2-グルコシド(AA-2G)の特性と大量合成
 ・医薬部外品として認可されているビタミンC誘導体
 ・その他

<6>糖転移ヘスペリジンの血流改善作用および自律神経に及ぼす作用
 ・はじめに
 ・血流改善作用
  -身体局部を冷却した冷え性改善試験
  -全身を緩慢に冷却した冷え性改善試験
 ・肌状態の改善作用
 ・自律神経に及ぼす影響
 ・おわりに

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