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【未来の医療年表(講談社)】
〜医学・医療の完成期〜
12月 1日(火) 終了済
埼玉医科大学総合医療センター 客員教授
医師・医学博士
奥 真也(おく しんや) 氏
これからの医療ビジネスの将来予測は、医学がついに完成期にあることを理解することから始まる。これまでの時代の将来予測とは本質的に異なるのである。
2020年9月に上梓した「未来の医療年表」(講談社現代新書)をもとに、21世紀に入って急速に進化した医学が今後どのように完成しつつあるか、がん、遺伝子疾患、糖尿病について具体的な事例を踏まえて実体験しつつ、それらがビジネスに影響を与えていくのかを読み解いていく。
医学と医療の相対関係、医学と情報学が織りなすらせん構造、医療制度を含む社会制度の課題、死の概念のパラダイムシフトなどについても、ビジネスチャンスという観点で具体例をもとに議論する。
1.医学と医療のはざまにて
・そもそも医学と医療は別物なのです。なぜならば…
・そして、医学は急激に発達しているが、医療はそれに追いついていない
・その違いを理解した者にだけビジネスチャンスがある
2.医学と情報学のらせん構造
・情報科学の実践の場としての医学・医療
・「そろそろ完成」から予想外に進んだ創薬技術
・ビッグデータがもたらすビジネスチャンスの鉱脈
3.「未来の医療年表」を実体験する40分
・「がん治療年表」:まだ残されたがん創薬、医療機器の未開の地
・「人工臓器年表」:人工心臓、腎臓、肺、血管…の解決課題を学びます。
臓器を「製造」するにあたって注意するべき医療の観点のケーススタディー
精度、値段、対象者、汎用・オーダーメイド、マーケット規模
・がん、人工臓器の深掘りから理解する未来医療の全体像
4.医療保険制度の課題
・「制度関連年表」で2030/2040医療ビジネスに必要な制度を知る
・フリーアクセスは善か悪か
・民間保険台頭で国民皆保険は国民「下位」保険へ
5.死の概念にもたらされる変化とlongevity business
・予期できる死は死なのか
・VRから「人間拡張技術」、longevity business
・日本企業が勝つ理由
6.Wrap-up 未来の医療ビジネスに何が必要か
7.質疑応答/名刺交換
1962年、大阪府生まれ。医師、医学博士。経営学修士(MBA)。大阪府立北野高校を経て、東京大学医学部医学科卒。英レスター大学経営大学院修了。専門は放射線医学、核医学、医療情報学、医療未来学研究。東京大学医学部附属病院放射線科に入局後、フランス国立保健医学研究所(INSERM)に留学。東京大学医学部附属病院22世紀医療センター健診情報学講座准教授、埼玉医科大学総合医療センター放射線科准教授、会津大学先端情報科学研究センター教授などを務める。その後、ビジネスの世界に転じ、製薬会社、薬事コンサルティング会社、医療機器メーカーに勤務。埼玉医科大学総合医療センター客員教授。創薬、医療機器、新規医療ビジネスに造詣が深い。著書に「未来の医療年表」(講談社現代新書、2020)、「Die革命」(大和書房、2019)、「放射線を超えて」(SCICUS、2012)、など。